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2009年4月30日 (木)

20年桜 薄墨桜-4

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

ディーノがいなくなっても彼の部下らしい

黒いスーツの男は数人残っていた。

朝食を運んできた中年の男性に獄寺は声をかけた。

「あんたこの間も見かけたけど、名前は?ディーノの何?」

「ロマーリオ」

どうやらそれがこの男の名前らしい。

朝食の乗ったトレイをテーブルに置くと獄寺の手錠を外す。

「いいのか?」

獄寺が心配そうにロマーリオと名乗った男の顔を見た。

ロマーリオは獄寺の背中にきれいに洗濯されて畳まれていたシャツを取ってかけてやる。

「すいやせんね。あのお方は本当は素直でいい方なんですけど、あなたを失うのがよっぽど怖いんだと思いやす」

コーヒーをポットからカップに注いでいる。

獄寺はそのカップにミルクを入れる。

「古くから奴を知っているのか?」

「はい、子供の時分から知ってやす。あのお方はキャバッローネ財閥の一人息子なんでさぁ。俺はその世話役でして。両親よりも身近な存在といっときましょう」

「キャバッローネ?!」

獄寺が驚くのも無理はなかった。

キャバッローネといえば世界でも有数の大財閥である。

そんなところの御曹司がどうしてホストなんかしているのかと

ロマーリオを見た。

するとロマーリオはそれを察したように

「ずっと孤独な生活をおくってくられて俺たち部下しかあのお方の本当に心許せる相手がいなかったんでさぁ。近寄ってくるもの誰もがあの方のバックのキャバッローネの財力に惹かれて集まってくる。そうすると結局はそれだけのつきあい方しかなくて、あなたのように本気でぶつかってくる相手もいないんでさぁ」

「孤独?」

ロマーリオは頷いた。

獄寺の緑色の瞳を見つめる。

「あんたのその瞳は子供のころ彼が大好きだった少女と同じだ。あれもすごくディーノには可愛そうなことだった」

ロマーリオがそう言って窓際で海を眺める。

「あ、そうだここもキャバッローネの所有する企業の経営するホテルだから、難なく部屋が使えるわけだ」

ロマーリオはそう言うと

「少ししゃべりすぎました。これ以上は怒られちまうから」

と話の途中で出て行ってしまった。

獄寺は別に興味もなかったが、ディーノがそんなに大物の息子だとは想像もしていなかった。

だったらなおさら自分はディーノとは一緒にいてはいけない気がする。

いずれきれいな女性と結婚して家を継ぐであろう。

イタリアでは男同士でも珍しくはないが、それも一般の話で家督とか家系が関わるとそうもいかない。

ディーノはロマーリオが言いかけた少女に獄寺が似ていたから

可愛がってくれたに過ぎないのだと改めて現実を知らされた気分だった。

「これ食ったら出て行けるのか?これは俺なんか早く出て行けとあいつの部下の警告なのか?」

獄寺は右手にフォークを持ったままテーブルに頬杖をついた。


<つづく>


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読了お疲れ様でした。
web拍手を送っていただいてありがとうございます。
すごく嬉しいです。

なんかちょっと話が入り組んできました。
これ単純なホストの話じゃなかったのかよーとお思いの方
実はちょっとだけ深さがあります。
けどすぐに解けるのでご安心ください。

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2009年4月28日 (火)

20年桜 薄墨桜-3

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

深夜、夜風が頬をかすめて

その肌寒さに目を覚ました獄寺は

隣に寝ているはずのディーノがいないことに気づいた。

ベッドに起き上がり月明かりの窓が開いているために

夜風が吹いたのだと気づいた。

その開かれた窓の向こうのテラスにディーノがいた。

獄寺は長い鎖の音を立てないように窓に近づいた。

「そんなはずはないじゃないか、俺はいつだったあんたのいいなりだ」

ディーノの甘い声が聞こえてきた。

それはまるで恋人に囁くように甘い旋律で電話していた。

獄寺の心臓がドクンとはねた。

そのまま元いたベッドに戻ると毛布を引き寄せて頭からかぶった。

ディーノは仕事柄女性にはいつだって優しくて甘い言葉をかける。

そういえば獄寺にも同じなのかもしれない。

「別にどうだっていいじゃねぇか、そんなこと」

獄寺は自分に言い聞かせるようにそう呟いた。

「何がいいって?」

毛布をめくってのぞき込む端正な顔立ちに一瞬だけ獄寺は目を見張る。

「てめぇには関係ねぇ。早く帰れ・・・俺はどこにも行かねぇ」

「冷たいねぇ」

ディーノは隣で獄寺の煙草に火をつけた。

一口吸ってそれを獄寺に渡すと獄寺はその煙草を美味しそうに吸った。

「けど、やっと隼人が俺から離れないって宣言してくれたから俺も気が楽になったな」

ディーノの指が獄寺の顔にかかった髪を丁寧にかき分ける。

月明かりに揺れる瞳が獄寺の緑色の瞳をのぞき込む。

吸い込まれるように瞳を閉じると程なく唇に重ねられた柔らかい感触。

この口づけは子供に与えるように甘く優しい口づけ。

本当に全く読めない。激しさと優しさが海のように変わる男。

だった一言の言葉でこうも変わってしまうとは・・・それともこれは電話を聞かれたと思って警戒しているのか?

どっちみち関係ねぇ。

「隼人、明日一回俺は帰るけど、お前はしばらくここにいてもらう」

頭を撫でながら睦言のようにそんなことをいわれて

獄寺はまた眠くなり眠りに落ちた。

翌朝目覚めるとそこにはもうディーノはいなかった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を送っていただいてありがとうございます。
いつもいつもこれでがんばっています。
すごく嬉しいです。

先日山本の誕生日だったんですね~
あれ?いくつになったのかな?
もう高校生になってもいいのになぁ~
5月は雲雀さんの誕生日ですが、雲雀さんこそ年齢不明です。
本当は18歳とか(笑)

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2009年4月27日 (月)

20年桜 薄墨桜-2

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

「ディ・・・ノ・・頼む・・も・・う・・」

壊れた人形のように四肢をだらんとベッドに投げ出したまま獄寺は呟いた。

ディーノはその様子をソファーから眺めている。

「じゃあ、もう出て行くとか言わない?」

しかし獄寺は聞こえているかすらわからない。

呆然と瞳を半開きのまま天井を見ている。

2人はあのままホテルの部屋に籠もっていた。

食事は毎度きちんと部屋に運ばれてくる。

しかし運んでくるのは、獄寺を拘束した黒いスーツの男達だった。

男達は順番に別の男が運んでくる。

ディーノは彼らが来る時間帯にわざと獄寺を抱いてその行為を見せていた。

何度同じ事を繰り返されてもそれに慣れることはない。

次第にそれはエスカレートしていてわざと男達に

「なあ、隼人ってきれいだと思わねぇか?こことか」

と獄寺の恥ずかしい部分を見せたりしていた。

男達はディーノの部下なのかディーノに逆らうことはないし

ディーノの目を盗んで獄寺に何かをすることはない。

ただ、たまにすごく優しくされると獄寺は悲しかった。

ディーノは黒のパンツにシャツを羽織ったままの姿で

ベッドの獄寺の近くにいるかカウンターで飲み物を作ってはそれを

獄寺に運んでくる。

優しいのかそうじゃないのか本当にわからなくなる。

今もグラスを片手にそれを口に含むと

獄寺の頬を掴んでその唇に形の良い唇をあわせて

酒を流し込む。

口の中にほのかに薫るバーボンが獄寺の喉を潤してくれた。

しかしそのままディーノの唇は離れることはせず

両手で獄寺の頭を抱え込んで激しい口づけに変わる。

獄寺は左手をディーノの背中に回すと

ジャランという耳障りな鎖の音がした。

こんな状況になりながらも、この男が与えてくれるキスは体中をしびれさせていく。

何度も同じ事を繰り返しているというのに

決して飽きることがないなんてどうかしている。

ディーノのキスは好きだ。

いったいいつまでこんな風に過ごすつもりなのか・・・

例え獄寺がディーノと離れないと言って解放されたとしても

それは一瞬の事に過ぎないと獄寺にはわかっていた。

それでもいつまでもこの状況のまま拘束されるのも辛い。

体が痛いとか辛いとかではなくて

心が痛い。段々とディーノから離れられなくなりそうな

こんな酷い仕打ちを受けながらも、それをどこかで待ち望んでいる自分のおぞましさに耐えられない。

誰か助けに来てはくれないのだろうか・・・

次第にディーノの巧みな口づけに意識が朦朧として考えることができなくなる。

いつもそうだ・・・ああ・・・ディーノお前はどうしてこんな風に甘いんだろう。

また夜が更けていった。



<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押してくださってありがとうございます。
すごく嬉しいです。

とうとうディーノの監禁遊技になってしまいました。
な、なにこれ?こんな話だったの?
と作者自身驚いております。
一体獄寺君はいつになったら洋服が着られるのでしょう。
可愛そうですよね。スミマセン。。。

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2009年4月23日 (木)

20年桜 薄墨桜-1

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「どうしたんだろう?獄寺さん。ディーノさんはいつもの癖だと思うんだけど獄寺さんはああ見えてもサボったりしなかったのにね」

バジルがカウンターでグラスを傾ける。

「ああ、心配だな。もう3日になるな。あいつちゃんと飯食ってるかな?」

カウンターの向こうからグラスを磨きながら山本が心配そうな顔をした。

そこにバジルの携帯電話の着信音が鳴る。

これはあくまで営業用の携帯電話なので客席に持ち歩くことを許されている。

「はい、ああ、科野さま」

バジルは電話の相手の科野に微笑んだ。

見えていないのにまるでそこに科野がいるかのようだ。

「はい、まだディーノ兄さん来てないんです。あ、はい、申し訳ございません。・・・あ、あれ?どなたですか?雲雀さん?!」

いきなり科野の携帯から雲雀の声がしてバジルは慌てていた。

「雲雀?」

カウンターの向こうの山本が眉を潜める。

「何ですか?あなたもしかして獄寺さんの居場所を知ってるんじゃ・・・」

「あ、いや・・・別になんでも・・」

電話の向こうから雲雀が獄寺も行方不明になったことを悟ったらしい。

バジルが一生懸命誤魔化している。

「すみません科野様に替わっていただけませんか」

バジルはきっぱりとそう言うとすぐに科野に替わったらしい。

バジルはディーノが来たら連絡をすると言って電話を切った。

「雲雀がいたのか?」

「うん」

バジルの言葉に山本は苦笑する。

「担当ホストがいないんじゃ、客を持って行かれたままでも文句の一つも言えねぇよな」

「全くでござる」

バジルは思わず隠していた侍言葉で答えてしまい、

照れながらグラスに手を伸ばした。

その様子を奥からオーナーのシャマルが見ていた。

「バカ野郎・・・どこへ行きやがった。また面倒起こさなきゃいいが・・」

と煙草の煙をくゆらせていた。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございます。
感謝しています。

章が変わりました。
今度は薄墨桜です。
ディーノと獄寺が揃って店に出ないと
やはり華に欠けている店内の様子。
お客さんの少ないから彼らは会話しているのでしょうか?

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2009年4月22日 (水)

20年桜 類嵐-7

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

チェックアウトの時間が来ても

ディーノはこの部屋を出ようとはしなかった。

結局あのまま夜明けに抱き合って獄寺はまたディーノの腕の中にいた。

いい加減ここを出たいと思うのだが

この男は今日は店も出るつもりはないらしい。

ディーノは気まぐれで行方不明になることがしばしばあった。

部屋にも店にも行かずにフラッとどこかへ消える。

店の連中が心配して探しているとフラッと戻ってくることがあるのだ。

獄寺は部屋にディーノが戻らないのはきっとまたどこかの女のところにいるものだと思っていた。しかし店にも姿を現さないことには驚いて店の連中と一緒に探したりもしていた。

一度どこへ行っていたか聞いたことがある。

そのときディーノは美しい笑みを向けて

「心配した?嬉しいぜ隼人」

とはぐらかされて肝心の回答はなかった。

だが、今こうしていると

ディーノはもしかしたらこうして誰かとずっと一緒にいたのかもしれないと

容易に考えられた。

「はっ、バカだな」

髪をかき上げて苦笑する獄寺は

ディーノの腕をどかして起き上がる。

「んっ」

しかしどかしたディーノの腕が獄寺の腰に回された。

「どこ行くの?」

「店に出たいから帰る」

「だーめ、俺はお前を監禁したんだから、しばらくここからは出さないぜ」

ふぁーというあくびをしながらディーノ獄寺の膝に頭を乗せた。

獄寺はディーノ頭をペチッと軽くたたいて

「ふざけるな、どけ!」

と立ち上がる。

いきなりディーノが指を鳴らした。

すると突然黒いスーツ姿の男が数名現れる。

「えっ?!」

一体今までどこにいたんだろう?

もしや昨日の晩からずっとここにいた?!

それでは獄寺の痴態や恥ずかしい声も全て聴かれていたのだろうか

しかもまだバスローブ1枚しか羽織っていない。

中は裸である。

そんなことをおもっているうちに男達は獄寺を羽交い締めにしてしまう。

「離せ!!」

獄寺の叫ぶ声も空しい。

「面倒だからさ、そのままベッドの上にでも手錠でもかけておいてくれ」

ディーノの命令に男達は短く返事を返して

いわれたとおりにポケットから長めの鎖がついた手錠を取り出すと

獄寺の左手首とベッドの柱につけた。

これではトイレにも行けない。

「やめろ・・・お前ら誰だ?」

「サンキュー、もういいから」

ディーノがそう言うと男達は一瞬にしてドアから出て行った。

獄寺はこんな時だというのに彼らが部屋の中から出ていってくれたことにほっとしていた。

「おい、ふざけるな。早く離せ」

獄寺ががちゃがちゃと鎖を慣らすとディーノがゆっくりと近づいてきた。

「だーめ、隼人が悪いんだ、俺から離れようなんて・・・こんなに好きなのに、まだわからないんだったら体に教え込んでやる」

ディーノは形の良い唇の端をあげてキラキラ輝く瞳で微笑む

その笑顔はとても美しい。

悪魔はきっとこんな魅力的な笑顔で人を魅了して魂を食らうのだと

獄寺は思っていた。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手もほんとうにありがとうございます。
すごく嬉しいです。
またご指摘も感謝です。
途中から雲雀さんの話し方に変わっていました。
どうしても攻めの話し方が雲雀さんになってしまいます。
この小説このままディノ獄小説に変更したくなってきました。
って、あれ?ディノ獄じゃなかったの?
と思われますね。
でもこのままでは雲雀さんの登場シーンが不可解すぎですね。

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2009年4月21日 (火)

20年桜 類嵐-6

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

獄寺は喉の渇きで目を覚ますと

柔らかいベットの上に横たわっていた。

ディーノにさんざん啼かされたおがけで喉がひりついている。

顔もガビガビと引きつる感じがして起きようとして背中に重みを感じた。

そこを見るとディーノが獄寺の背中に腕を回して抱きしめるように眠っている。

「てめっ、くそっ」

その美しいギリシャの彫刻のような寝顔をどかす。

やっとの思いでベッドを抜け出した獄寺は

輝く朝日に目を細めながらシャワールームへと歩いていった。

昨日から生まれたままの姿でぺたぺたと洗面台の前で呆然とした。

「あんのヤロー・・・」

首や鎖骨、肩などいつもは見えるからまずいといっていた場所に

散らされだ薔薇色の刻印。

シャツを着ただけでは明らかに出てしまう。

タートルネックでも隠れるかどうか微妙な耳の辺りを指先でたどる。

とりあえずシャワーを浴びて洗い流そうと獄寺はシャワー室に入った。

甘かった。ディーノに流されてしまった自分が腹立たしかった。

シャワーを浴びながら唇をかみしめた。

あの男の性癖は充分知っていたはずだ、それなのに自ら望んで抱かれるなど

どうかしている。

それとももう普通じゃ物足りなくなってしまったのだろうか?

ディーノの行為はすごく嫌だか、それに対して普通以上に興奮している自分がいる。

だからディーノも酷いことをするのかもしれない。

「俺が原因なのか?!」

獄寺はジャワーの蛇口を捻ってお湯を止めた。

濡れたままバスローブを羽織ってソファーに座り煙草に火を付ける。

目の前の窓に映し出される見事なパノラマは

昨晩の風景とは一変してキラキラと朝日に輝く海に漁船が浮かんでいる。

昨晩遠くで見えた光は漁船のものだったのだろう。

ゆっくりと煙を吐き出すとその煙草を奪われて

獄寺はディーノが起きたことを知った。

「きれいだな。隼人は俺から離れられないぜ」

まるで心の中を見透かされたような言葉に顔をしかめる。

「ほら、これ飲めよ」

目の前によく冷えた水のボトルが差し出された。

冷蔵庫から出したばかりのそれは水滴を含んで冷たそうだ。

そういえば喉がカラカラだったことに獄寺は気づいてそのボトルを取ろうとすると

いきなり目の前でボトルが持ち上げられる。

同時にディーノが前屈みになり獄寺の唇を塞いだ。

そこから送り込まれる冷たい水。

舌が絡まると飲みきれなかった水が獄寺の喉を筋になって流れていく。

ディーノの体を両手で押しやると、ディーノは離れた。

獄寺は口元を手の甲で無造作に拭う。

その横でクスッと笑う貴公子はどこの王子か・・・

この顔に騙されているのかもしれない。

でも、美しいものは美しい。月の光も幻想的だが朝日のキラキラも美しい。

ディーノは天使と悪魔の両方の美貌を兼ね備えているような気がする。

性格共に・・・・


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございました。
いつもすごく感謝しています。

いつも更新しながら思うのですが
ここでアップしている小説はいつも思いつきで
後々読むと辻褄が合わなかったりします。
本来なら最後まで書き上げてからアップするべきなのでしょうが
それでは展開が見えていておもしろくないというか
載せていくうちに変更したくなります。
いつも読んでいただいている方は
「えっ?変じゃない?」と思う箇所が多々あると思いますが
多分そう言うことだと思います。
言い訳がましかったですが、泉のような妄想におつきあいくださって感謝しております。vv

ご指摘ありがとうございました。

ディーノの口調に関して

気づいた部分は全て修正しました。

後はホストパラレルということでご容赦ください。

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2009年4月20日 (月)

20年桜 類嵐-5

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

獄寺がぐったりとした体を起こして

ベッドルームに行くとディーノはテラスにある露天風呂につかっていた。

そこで獄寺を手招きしている。

「早く来いよ、さっぱりするぜ」

優しい笑顔だった。

暗闇の中で月の柔らかい光だけ浴びたディーノの笑顔は

少しも崩れていない。

一方獄寺は汗ばんで顔も涙にまみれて酷いはずだ。

顔を背けるようにしてディーノが入っている風呂に近寄る。

ディーノは獄寺の手首を引き寄せた。

そのはずみで大きな水の音を立てて獄寺が湯船に入ると

ディーノはその体を後ろから腕を回してやわらかく抱きしめた。

首筋に唇を這わせている。

時折強く吸われて獄寺がディーノの胸にもたれかかった。

次第にディーノの口づけは激しいものに変わり

肩や首に噛みついてくる。

痛みはもう感じない。それは全て獄寺の中の快感に変わっていく。

同時に前に手を回されて袋をやんわりと揉まれると

獄寺の息があがってきた。

「ああ・・・やぁ・・・はあ・・だ・・・めぇ・・・」

ディーノはもう片方の手で花茎を掴む両手で袋と花茎に刺激を加えられると

先ほど達したばかりだというのに隼人の体はまた上り詰めていく。

「やぁ・・・も・・う・・・んくっ・・・ううう・・・ああ」

ディーノの口は獄寺の耳をかじっている。

その刺激も助けて湯船の中で獄寺の体が左右に動く。

お湯がゆらゆらと揺れて周りに湯がこぼれると

ディーノは獄寺を抱えたまま風呂の横に上がって腰掛けた。

そのまま獄寺を自分の上に座らせる形で貫く。

「あああっ・・・やぁ・・・・」

掠れた声で叫びながら獄寺はまたしても達した。

「あーあ、隼人またいっちゃったの?こらえ性がないね。おしおきが必要だな」

ディーノは余裕で微笑んだ。

獄寺は壊れた人形のようにぐったりしながらディーノに突き上げられていた。

「ああ、いいよ隼人、俺もいきそうだ」

獄寺を抱く腕の力が強くなり突き上げる速度が速くなる。

「ああ・・くうん・・・あ・あ・んん・・・」

獄寺も絶え間なく泣き続けていたが

ディーノが何かをこらえるように獄寺の唇を塞いだ。

容赦なく入れられる舌が獄寺の舌にからみついてくる。

同時に下からじわじわとディーノの熱が伝わってきた。

「くっ・・・」

短く声を発したディーノはそのまま獄寺の体を強く抱きしめて

自分の体の痙攣をこらえた。

背中から伝わる熱で獄寺も倒れ込みそうだった。

湯船には大きな月がまるで2人の行為を見守るように揺れていた。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押してくださってありがとうございます。
すごく嬉しいです。

さて、月曜からいきなりまた濃いエロですみません。。。
ディーノの変態が止まりません。
私の妄想の中のディーノさんが暴走して隼人を離しません。
どうしたんだ?!ディーノさん雲雀さんに獄を取られたくないのだろうか?
このままじゃ獄寺君が弱っていく・・・
いつの間にか監禁くさいお話になってきました。
ごめんなさい。

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2009年4月17日 (金)

20年桜 類嵐-4

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

ディーノはいきなり獄寺から体を離した。

高ぶっている躰の火照りを放置されて獄寺は

「あ」と小さく声を上げた。

躰を起こしてにっこりと微笑むディーノは

パノラマの景色を望む窓の前に歩いていった。

そこで手招きをして獄寺を呼び寄せる。

一体何を考えているのか獄寺にはわからなかったが

突然離された躰がディーノの温もりを欲していることだけは確かだ。

操り人形が糸でたぐり寄せられるように獄寺はディーノの手招きに従って

全裸のままディーノの前に行く。

「・・・っ・・」

ディーノは獄寺の肩を掴んで窓ガラスに押しあてる。

「やめっ・・・やっ・・・」

冷たいガラスが火照った躰に刺激を加える。

しかしそれよりも遮るもののないガラスに全裸の躰を押しあてられて

もし、万が一誰かに見られたらと思っただけで全身の体温が上がった気がする。

「向こうから見たらやらしいぜ。隼人はこういうの好きだよな」

笑いを含むようなディーノの声に獄寺は

(こういうのが好きなのはてめぇじゃねぇか)

という言葉を飲み込んだ。

「ここで挿れてやるぜ。隼人の恥ずかしいところうんと見せろよ」

「なっ?!・・・やぁっ・・・やめ・・ろ・・・」

耳元に囁かれて後ろから覆い被さるディーノの欲望の塊が獄寺の尻にあたった。

ディーノは片手で獄寺の抵抗する手を窓に押しつけながらもう片方で尻の肉を掴む

「ああ・・やぁぁ・・んんんんああああ」

ぺろんと耳を舐められて力が抜けていく。

さんざんいじられてツンと尖っていた乳首が冷たいガラスの刺激で

更にジンジンしてくる。

また隼人の雄も痛いくらい押しつけられて不本意ながら

その刺激が気持ちいい。

ぐいぐいと入り込むディーノの楔に窓の景色も歪んでいく。

「やっ・・・だぁ・・・めぇぇぇあああん・・くぅぅぅぁぁぁああ」

「隼人すごく締まってきつい。そんなにいい?ふうん」

ディーノが楽しそうに突き上げる。

こんなところが見られたらと考える余裕などもうなかった。

頭の中が真っ白になり、ディーノの与える刺激に身を任せる。

絨毯の上にへたり込みそうになると、ディーノはしっかりと窓に獄寺を押しつける。

更に雄が押しつけられて上下されるので

そこからも快楽が広がっている。

しかしディーノが気まぐれのようにそこに手を伸ばして包み込むと

その温もりに一気に追い込まれてしまう。

突然その手の中に獄寺は欲望をまき散らした。

ガラスに飛び散る白い液体の上にもう一度押しあてられた。

「あああ・・・んん・・ゅる・・・して・・もう・・ぁぁ」

まだ後ろから激しい注挿が繰り返されている。

突き上げ続けて頭がおかしくなりそうだ。

また突然ディーノは躰を離した。

「?!」

今度はディーノもシャツを脱ぎだした。

ベッドルームの方に歩いていく。

獄寺はへなへなと絨毯の上に座り込んでしまった。

「隼人何してるの?はやくおいで」

ディーノは少しも変わらない優しい声で呼んでいる。

それが隼人には余計に恐ろしかった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押してくれた方
本当に嬉しいです。(愛

ああ、、本当にエロ小説ですみません・・・
いつ雲雀が登場するのでしょうか?
ディーノさんって変態サディストに見える~
(自重)

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2009年4月16日 (木)

20年桜 類嵐-3

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ディーノの吐息を耳元で感じながら

火照った躰にディーノ冷たい指先がたどる。

「あっ・・・」

なまめかしいディーノの口元が獄寺の白く暴かれた胸の飾りをついばんだ。

そのまま舌先でころがしながら吸い付くと、すぐにそこは赤くぷっくりと熟れてくる。

もう片方とは色が違ってしまった。

ディーノはもう片方にも舌を這わせた。

さっきまで触れられていた乳首が物欲しげに尖っていると

それを指先で摘んで転がした。

無言のまま獄寺の反応を感じ取るように

愛撫する。

「くっ・・・ふう・・んんん・・・」

獄寺も口元に自分の指を咥えて声を押し殺すが

それでも次第に漏れてくる。

ディーノはさんざん獄寺の胸を嬲り続けて両方が赤く熟れて唾液に光ると

両方を摘んでひねり上げた。

「ああ・・・やぁ・・・」

突然痛くされて獄寺の声が大きくなると獄寺の耳元を舐め始める

首筋を伝って背中までその甘い痺れが駆け抜けた。

ふと獄寺がディーノの顔を見ると、

ディーノは潤んだ瞳に月の光を宿してじっと獄寺の顔を見つめている。

(何を望んでいるのか)

獄寺はもの言いたげなディーノの瞳に口づけすることで答えようと

その首に後ろから手を回す。

ディーノの口元が僅かに持ち上がり快く獄寺の口づけを受け入れた。

「ん・・・あ・・・んんん」

ディーノは獄寺の背中をぎゅっと抱きしめながらその手で背中を滑らせ

下着の中に入れて一気に双丘を暴き出した。

白く丸い尻をもみしだきながら淫らな舌が口の中をかき回す。

「んゃ・・ぁああ・・んんう・・うう」

獄寺の声が少し掠れる。

ディーノは何度か双丘の狭間に指を上下してからその中央に指先をあやすように挿れはじめた。

「ひゃ・・ああ・・・」

胸にディーノのシャツのボタンが乳首に触れただけでもそれが甘い痺れに変わっていく。

(俺、なんかすごく変だ・・・)

獄寺は口には出さないがいつもよりもディーノを欲しがっている自分に驚いている。

ディーノの指先がクリクリと蕾の中で動かされ

そのたびに背中がビクビクと揺れている。

ディーノもそり反応を楽しむように何度もそれを繰り返す。

「やあ・・・やめ・・・いあああ・・・」

獄寺の胸をまたついばんでいた唇がその尖りに思い切り歯を立てられて

大きな声を出していた。

それでも蕾の中の刺激と一緒に上り詰めて既に獄寺の雄は

熱くたぎりその先からとどまることを知らないように透明の密が流れ出ている。

ディーノはあえてそこには触れてはくれなかった。

獄寺がねだるまで放置することはいつものことなのである。

口に出して言うまではずっとこの状況のまま攻めてくるに違いない。

いつしか獄寺もディーノのこんなやり方に慣らされていた。

躰は決して嫌がってはいないのだと・・・


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございました。
嬉しいです。

ああ・・・・エロシーン長い・・・
この小説ブログってストーリー長いのはエロの長さなのでしょうか?たまに自分でも訳がわからなくなります。
ただ、知識が乏しいのでシーンがいつも同じような。。。。
BL小説は読んで勉強はしているのですが
イマイチ新鮮みに欠ける気がします。
一度男女ものも読みましたが
あまりにすごすぎて怖かったです。
あれは女性は読みにくいですね(汗)

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2009年4月15日 (水)

20年桜 類嵐(たぐいあらし)―2

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

案内された部屋はこの観光ホテルの最上階で奥の角部屋だった。

「何かございましたら内線の0番でお申し付けください。それではごゆっくりどうぞ」

普通ならお茶を入れてくれるホテルの従業員も、

さすがにこんな真夜中の客には気をつかっているのか、簡単にそう告げると部屋を去っていった。

部屋は3つに分かれており、中央に座敷、右奥に大きな2つのベッドが置かれているベッドルーム、反対側にはバーを備えたソファーと部屋の隅にはピアノが置かれている。どこの部屋にも大きな窓があり海に囲まれている。残念ながら夜なので辺りは真っ暗であったがベッドルームからテラスを望むと贅沢にも海のパノラマが広がる露天風呂になっている。

こんな高い場所に温泉を引いているのか、お湯がわき出している。

シーズンオフの海辺の観光旅館にはそうそう泊まり客もいないのだろう。

おそらくこのホテルで一番良い部屋だと思われた。

「俺は客じゃねえから、こんな豪華じゃなくても良かったのに」

獄寺が思わずそう漏らすと早速バーカウンターで飲み物を作っていたディーノが顔を出した。

「隼人、なんか言った?」

いつの間にかジャケットを脱いで腕まくりをしながらシェイカーを振っている。

その光景に獄寺は思わず微笑んだ。

「お前、店でもやれば?」

ディーノは鮮やかな手つきでシェイカーを振り終わるとグラスにライム色の飲み物を入れた。

「マルガリータ、隼人は俺にとって海の真珠だ」

こうして女を口説くのだろうか?

たまに歯の浮くような台詞を言うディーノだが

それもこの男なら許されるのだろう。

そのマスクは溶け出しそうなほど甘く切ない瞳で微笑みかける。

獄寺は恐ろしげに差し出されたグラスに手を伸ばす。

「毒なんか入れてない」

「えっ?!」

逆にそんなことを言われて獄寺は受け取ったグラスを眺めた。

ディーノは自分のグラスを口に運ぶ。

黙って2人でソファーに座ると大きな窓に大きな丸い月が目の前に現れた。

まるで全てを考えた上で設計されて家具を配置したかと思われる。

言葉少なに月を眺めながらグラスを傾ける贅沢は嫌いじゃない。

「隼人のピアノが聴きたいな」

ディーノの提案に獄寺はグラスを片手に立ち上がった。

素直にピアノの前に座るとグラスを置いて鍵盤に指を置く。

ボロンと静かな音を奏でるとそのまま流れるように音を奏で始めた。

月の明かりがきれいで静かな夜にピアノを弾ける幸せもあるのだと獄寺は素直にそう思いながら鍵盤の上に指を滑らせる。

月の柔らかな光の中で瞳を閉じてその音に聴き入るディーノをチラッと見た。

その姿はまるで神話に登場する神のように美しい。

逆にディーノの目から見た獄寺も月の精であるルナのように写っていた。

ピアノの音がやむとどちらからともなくお互いの唇を求めてソファーに倒れ込んでいた。

まるで月の魔法にでもかかってしまったように

全身が熱くてディーノが欲しかった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押してくれた方
すごく嬉しいです。本当に感謝しています。

さて、なぜかリゾート小説のような展開で
ストーリーがあらぬ方向に行っている気がします。
なんだかディーノも獄寺君もすごくきれいです。
ギリシャ神話のような光景ですが
エロいきます(笑)

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2009年4月14日 (火)

20年桜 類嵐(たぐいあらし)―1

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

獄寺は無言で車に乗っているうちに眠ってしまったようだった。

気づいた時にはディーノは車を駐車場に止めている。

飛び起きて辺りを見回すとどこかのホテルか観光旅館のような場所だった。

それ以外は暗くてよくわからない。

ディーノに促されて車を降りると波の音と潮の香りがする。

どうやら海の近くらしかった。

ディーノは余計なことはあまり言わないで

獄寺をこのホテルへ誘導する。

獄寺はとりあえず今夜だけはここに泊まることにした。

どうせろくに会話も交わさないのであれば

お互い傷つけあうのも最小限で済みそうだと考えたのだった。

本当に今日のディーノはおとなしい。

いつもならどうでもいいようなくだらない会話を振ってくるのに

ここに到着する間でも2言3言とか会話をしていない。

本当に体調が優れないのかと思ってしまう。

そう思って後ろからディーノの横顔を見つめているとディーノが振り向いた。

「嬉しい。心配してくれるんだ」

ディーノの笑顔がまるで営業用のそれに似た眩しさをまき散らすと

辺りにいたホテルの従業員の女性達が一斉にディーノに釘付けになる。

獄寺は半ば呆れかえったがその視線が自分にも向けられていることで

ディーノの背中を押した。

ディーノがフロントに両腕をつくと、フロントの男女共に頬を染めた。

ディーノには人を魅了する不思議な力があるのかもしれない。

それとも彼の服装や仕草、立ち方までもこだわりを持つことで

手に入れた№1にという実績の賜物なのかもしれなかった。

一緒にいてこんなに冷静にディーノのことを見たことなど獄寺にはなかった。

こうして見ているとこの男にはそれなのり魅力が備わっている。

生まれながらに持っている甘いマスクも、獄寺よりも長身であり鍛えられた躰。

そして普通であればすごく優しい。

そう、

普通なら・・・

ふと獄寺は昨晩の出来事を思い出して両手を強く握りしめた。

やはり人には二面性が存在するのであろうか?

優しい人間ほどその闇は暗い。

ディーノの場合はそれが性癖なのかもしれない。

客にはノーマルに接しても自分をさらけ出せる相手に対してはひどくサディスティックになる。

獄寺にはその犠牲になれるほどの愛情を今のディーノに持っているかがわからない。

なんとなく一緒にいるし何となく抱かれるけど

心がどうかなんてあまり考えたことはない。

これ迄にだって人に愛されたり、人を愛した記憶がない獄寺にはそんなことはわからなかった。

ただ、何となく拾われてディーノと一緒にいる。

彼はよく獄寺の面倒を見てくれる。

それは決して居心地が悪いわけではなかったのだ。

「隼人?」

そんなことを考えてフロントのソファーで俯いているとその顔をディーノがのぞき込んだ。

瑠璃色の瞳が真っ直ぐに獄寺を見つめて細められた。

「ああ、悪い」

獄寺は慌てて立ち上がるとホテルの従業員が部屋のキーを片手に先を歩きはじめた。

その後ろからディーノと肩を並べて続いた。

<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただきまして嬉しいです。
本当にありがとうございます。

さて、次の章に入りました。
霞桜はちょっと短かったかもしれません。
今度は「類嵐」という桜の種類です。
ネットで調べた限りでは嵐山の類(たぐい)で類嵐という名がついたのではないかとされています。

なぜこのタイトルかは、獄寺君の悩んでいる姿が重なれば良いなぁ
という感じです。

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2009年4月13日 (月)

20年桜 霞桜-5

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

勢いよくシャツを掴んで雲雀に詰め寄ったディーノは

すぐに冷静さを取り戻して雲雀のシャツを離した。

片手で前髪をかき上げなから軽く微笑んでみせた。

「悪い、つい手がでちまった。」

「ふうん」

それに対して雲雀も薄く笑みを浮かべる。

獄寺はソファーに座り直して2人の顔を交互に見ていたが

ふとディーノに見返されて、その目をそらした。

「隼人、今日はもう上がろう。俺も気分が悪いから帰ろうかと思っていたんだ。車を回してくるからそれまでに支度しておけ」

「待てよ、俺はともかくお前はまずいだろ!」

獄寺は立ち上がってディーノの腕を掴んだ。

ディーノはその手に軽く触れて頷くと雲雀を見た。

「科野は君に任せたよ。しっかりアフターまでお相手するんだね」

もともと雲雀が連れてきた客である。この店ではバジルが相手をしていたので問題はない。

雲雀は何も言わずに部屋を出て行く。

それに続くようにしてディーノも控え室を後にした。

「くそっ」

獄寺はソファーを拳で殴りつけてしばらく座り込んでいた。

「・・・」

帰りの車の中でディーノは何も話そうとはしなかった。

獄寺もいつも黙って乗ることが多いが、いつもなら大抵ディーノがふざけた会話を仕掛けてくる。だが今日は真面目な顔でフロントガラスを見つめていた。

「俺、お前の部屋を出たい」

獄寺が沈黙に耐えきれずに口を開いた。

ディーノは驚いた様子も見せずにクスッと笑っただけだった。

「聞いているか?だからもうあそこには行きたくない」

「そうか」

ディーノは急にハンドルを切って車を急発進させる。

そのまま首都高の入り口に真っ直ぐ入っていく。

「どこへ行く気だ」

獄寺が車の窓から流れているネオンを見つめながらそう言うとディーノは

「帰りたくないっていうからね」

とだけ言って高速道路でアクセルを踏み込む。

大きなエンジン音を立てながら周りの車をパスしていき

いつしか首都高から東名の入り口に入っていた。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。
すごく嬉しいです。

さて、ヒバ獄と思ったらまたディノ獄みたいなことになってきました。あれ?雲雀さんとのエッチは?
と思われた方、ごめんなさい。
愛は障害が多い方が燃えると思います。
あれっ?じれったいですか?
すみません・・・

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2009年4月10日 (金)

20年桜 霞桜-4

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

控え室に雲雀に連れられてやってくると獄寺はソファに座らされた。

「もいい、戻れ」

獄寺がそう言うと雲雀は口元をあげて微笑んだ

「何のためにここまで抜けてきたと思っているの?」

そう言って獄寺をソファに押しつける。

同時にシャツをまくし上げられて脇腹のあたりに雲雀の指先が入り込んできた。

ヒヤリとした指先が獄寺の体を這い上がる。

「・・・っ・・・」

「へぇ」

胸の尖りに行き着いた指先が一度離れて勢いよくシャツを左右に開いた。

獄寺のシャツのボタンがあちこちに飛び散った。

暴かれた白い肌のあちこちにディーノが残した薔薇色のあざが散っている。

雲雀はそのあざを指先でなぞると獄寺の体がビクンと反応した。

雲雀はシャツを持っていた手を離すとソファから離れた。

「興ざめしたよ」

そう言ってドアの方に向かって歩く。

「待てよ。これを見て怖じ気付くのか?所詮そんなもんか」

獄寺がバカにしたように笑うと雲雀が振り向いた。

「僕はあの男が嫌いなんだ。あの男のものを奪ってやろうと思って来たんだがお前はもう手遅れだ」

そこまで言ってまた背を向ける。

獄寺の瞳が大きく見開かれた。

同時に出て行こうとした雲雀の腕を掴んでいた。

「待てよ」

雲雀はピクンと繭を上げた。

同時に獄寺は雲雀の唇に軽くチュッとキスをする。

「必死なんだね」

獄寺の唇が離れると雲雀が口元を上げて微笑む。

「俺もあいつには見切りをつけようと思っている。きっかけを作るなら都合が良いぜ」

と獄寺は自らシャツを脱ぎ捨てた。

「ふうん、覚悟ができてるって言うわけだ。そこまで言うなら抱いてやっても良いけど」

雲雀はどうやら何か交換条件があるようだった。

「君オーナーともできてるって噂だけど」

「お前はどう思う?」

「さあね。僕はどっちでもいいけど、今ちょっとだけ君に対する興味が変わったよ」

雲雀が獄寺の顎に手をかけた。

「この店に移りたいんだけど、君がオーナーに口添えしてくれない?」

「どうして№1のお前がわざわざうちに来る必要がある?」

「あの店ライバルがいなくてつまらないよ。それに今君に興味があるって言ったよね」

とことん物好きな男だと獄寺は思った。

「それなら俺にも条件がある」

「なに?」

雲雀が間近で唇が触れそうな距離で呟く

「お前の部屋に居候」

「いいよ」

雲雀の唇は獄寺の唇を塞ぎ先ほどの獄寺のそれとは比べものにはならないほど濃厚なものになる。

そのままソファーへと倒れ込んだ。

「なにをしてんだ?!」

突然済んだ良く通る声が控え室の入り口付近から聞こえて獄寺がそこを見た。

雲雀も面倒くさそうに振り向いた。

勢いよく雲雀のシャツにつかみかかったのはディーノだった。

獄寺は見たことがないようなディーノの顔に驚いた。

そういえばこの男が怒った顔はこれまで見たことがなかった。

客を取られても怒ったことがなかった男だったのに・・・

獄寺は呆然とそれを見つめていた。

<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございました。
すごく嬉しいです。お礼もろくにできなくてすみません。でも感謝しています。

さて、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが
新章に入って設定CPが変わっています。
序章はディノ獄でしたがこの章はヒバ獄です。
この小説はヒバ獄小説と言ってましたが、書きながらディノ獄も嵌ってしまいました。
ディノ獄、ヒバ獄連動で進めていきたいと思います。

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2009年4月 9日 (木)

20年桜 霞桜-3

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

科野はバジルと話が夢中になり

すっかり獄寺と雲雀は背を向けられている。

たまに話を振られてもよくわからずに2人とも曖昧に微笑んでいた。

雲雀は退屈しのぎに獄寺へのちょっかいを繰り返しては奥の席をチラッと見てディーノの反応を楽しんでいる。

(一体どんな神経していやがる。どいつもこいつもおかしなやつばかりだ)

獄寺もディーノの方を見るとディーノは大胆にも投げキッスを投げてきた。

それを科野に運悪く見つかってしまう。

「わぁ~隼人とディーノすてきぃ~」

「はいぃぃぃ?」

獄寺がわざとらしくとぼけると手を挙げながら

「男同士ならいいのよ」

と訳のわからないことを言いながらまたバジルと盛り上がる。

「ねぇ、つまらなんいだけど」

雲雀がいきなり不機嫌そうに獄寺の耳元で囁いた。

獄寺の全身がザワッと粟だった。

「寄るな!つまらなきゃ帰れ!」

そんな会話もフロアの賑やかさで打ち消されて科野の耳には届いていないようだ。

「・・・!!」

雲雀の手がおもむろに獄寺の股の中心に触れる。

「ふうん」

意味深に含み笑いをしてから今度は後ろからパンツの間に指先を滑り込ませた。

いきなり抱きかかえられるような体制になり獄寺は目を見開いたまま言葉を失う。

「・・・ぁ・・・」

変なところを直に触られて小さな声を出すと雲雀股間に置かれた手が服の上からわざとらしく上下する。

「・・・?!・・・・」

獄寺は固まったように身動きができなくなっていた。

「感じたんだ」

雲雀が人差し指で服の上から雄をなぞっていく。

同時に耳元に唇を寄せて囁きかける。

(早くどこかへ逃げないと・・・)

店に来る前の明け方にディーノにさんざん慣らされた体は少しの刺激でもすぐに敏感に反応してしまう。

「やめっ・・・」

小さく抵抗しながら一方でその刺激を受け入れている。

獄寺は雲雀の腕に寄りかかってしまった。

「ちょっと失礼して彼具合が悪そうなので控え室まで連れて行きます」

(これで逃げられるのか?)

獄寺は少しほっとした。

「僕が行きます」

バジルが申し出たが雲雀と科野は同時にバジルは席に残るようにと言って席を立った。

獄寺は本当に朦朧としていた。

早く楽になりたいとしか思えなかった。


<つづく>


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読了、おつかれさまでした。
web拍手を送っていただいて感謝です。
いつも誰かに読んでいただけることがすごく励みになります。ありがとうございました。

さて、このサイトもおかげさまで
32000HITももうすぐです。30000のお礼イラストもまだなのになんとかしたいと考えています。
もうしばらくお待ちください。

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2009年4月 8日 (水)

20年桜 霞桜-2

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獄寺と雲雀が振り向くと微笑んだディーノが立っていた。

「隼人お客を放ってこんなところで別の男と逢い引きなんて、やるじゃない。それで店に来たかったんだ」

ディーノは微笑んではいるが目は笑っていない。

「そんなんじゃねぇ、俺は」

「久しぶりだね、相変わらず男も女も自分のものにしないと気に入らないみたいだね」

獄寺がディーノにこれまでの経緯を説明しようとしたが、途中から雲雀に遮られてしまった。

「ふうん、で、なんでブルーバタフライの№1の雲雀様がこんなとこにいらっしゃるの?」

「隼人に会いに来たんだよ」

「へっ?!」

立ち上がった雲雀にディーノが詰め寄ると雲雀は薄笑いを浮かべた。

突然予想もしなかったことを言われて獄寺は言葉を失った。

突然ディーノの腕が獄寺の背中に回る。

「おいっ!!」

ディーノと同伴した客は他のホストに案内されて奥の席に座っている。

獄寺は周りを気にしてディーノの客に見られなかったかと確認した。

「なにそれ?マーキング?」

(俺は犬か?!)

雲雀の失礼な言葉に獄寺は瞳だけで訴える。

ディーノはそのまま獄寺を自分の客の席まで連れて行こうとフロアに出た。

「おい、科野様が見えいるんだ」

獄寺の言葉を聞いてディーノの視線がボックス席に向けられた。

そこでは楽しそうに会話を楽しむ科野がディーノに気づいて手を振っている。

「嘘、マジかよ」

ディーノは営業用のとびっきりの笑顔を科野に向けながら口の中ではそんなことを呟いた。

獄寺はつくづくこの男が信用できないと思った。

「そういうわけで俺はバジルとあっちにつくわ」

「まさか雲雀も?!」

ディーノの問いかけに獄寺は無言で頷いた。

雲雀は真っ直ぐに科野の席に戻っていた。

ディーノは仕方なく獄寺の腕を放して一度科野の席に挨拶に向かう。

「これはこれは姫、今夜もご機嫌麗しゅう。今宵はまたどんな夢を見ていらっしゃるのか、蝶を一匹連れておいでになるとは・・・」

ディーノは雲雀のことを蝶と例えると科野は笑った。

「妖精のバラに蝶が舞い降りた姿が見たかったのよ。案の定おもしろいわ」

「これはまた悪趣味でいらっしゃる」

「それはお互い様。いいのよディーノ気にしなくても、私は雲雀とバジルと隼人がいれば満足だから。あなたはちゃんと稼いできなさいね」

と奥の席をちらっと見る。

「では申し訳ありませんがお言葉に甘えて、また後ほど」

ディーノは客をあまり放っておわけにも行かずに席に戻っていった。

獄寺はそのやりとりをハラハラしながら見つめていた。


<つづく>

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読了、おつかれさまでした。
web拍手を送っていただきましてありがとうございます。
すごく嬉しいです。がんばりますvv

ところでタイトルの桜にちなんで章のタイトルを桜の種類にしました。まずは霞桜、特に意味はなくインスピレーションなんですが
桜はいいですよね~すでに東京は葉桜になってきました。
咲いている時期は短いですね。

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2009年4月 7日 (火)

20年桜 霞桜-1

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ジャランといいう鎖の音に気づいて雲雀の視線が獄寺に向けられた。

「やあ」

短い挨拶をすると隣の科野が

「なぁんだ知り合い?」

と雲雀に問いかける。

「ああ、よく知っている」

(よくってお前!!昨日初めて会ったくせに)

獄寺はそう言いそうになり客の前なので言葉を飲み込んだ。

信濃は雲雀の頬に手をあてながら

「だめよぉ~隼人はディーノの思い人なんだら、手出したらひどい目に遭うわよ」

「それは願ったりかなったりですよ」

雲雀が微笑む。

「それよりここはいつまで客を立たせておく気なの?」

雲雀はそう言って獄寺を見た。

獄寺がクソッと前に出ようとしたところに後ろから黒服を着た山本がスッと前に出る。

「失礼いたしました。こちらへどうぞ。生憎ディーノはまだ出勤しておりませんがバジルと隼人でいいですか?」

科野をボックスになっている席に案内しながらそう尋ねた。

「ええ、今日はディーノがいなくても雲雀がいるから大丈夫よ。バジル会いたかったわ」

「昨日お会いしたじゃないですか。ディーノ兄さんにしかられますよ」

バジルが少しだけ頬を染めると科野はそんなバジルの横に座った。

「あなたのその初々しいところはディーノにも雲雀にもないからいいのよ」

とすっかり会話を始める体制をとっている。

一番端に座った獄寺はグラスに全員の飲み物を用意した。

最後に雲雀に差し出すとその手ごと雲雀が掴んできた。

(スケベ親父みたいなことしてんじゃねぇ・・・このヤロー!)

科野にはわからないように目で雲雀に訴えると雲雀はグラスだけもう一方の手でテーブルに置いた。

掴んだ隼人の手を両手で包み込んで指の間や手の甲などに触れながら顔を見る。

獄寺は驚いてその手を払おうとするが雲雀は握力が強いのか

手が離れない。

「んだよっ」

思わず出した声に驚いた科野とバジルが振り向いた。

同時に雲雀の手が離れる。

「どうしたの?隼人」

科野の問いかけに

「なんでもありません」

と獄寺は笑顔で答えた。

「そう」

すると科野はまた雲雀に背を向けてバジルとの会話に夢中になっている。

「ちょっといいか?」

獄寺が雲雀にカウンターを指さすと雲雀は頷いた。

2人は会話に夢中になっている科野をバジルに任せてカウンターに隣り合わせて座った。

山本が気を利かせてカクテルを2人に持ってきてくれる。

そのカクテルに口をつけてから獄寺が口を開いた。

「どうして他の店の№1のお前がライバル店に来やがった?偵察か?」

「科野が来たいって言うからね。あと」

雲雀もそこでカクテルに口をつけた。

「君に会いたかった」

「は?!」

昨日初めて会ったばかりの男にそんなことを言われる覚えはない。

獄寺は自分の耳を疑っていた。

その頃急に入り口付近が賑やかになってきた。

どうやらディーノが客と店に到着したらしい。

隼人は舌打ちしてディーノの上客同士が鉢合わせしないように立ち上がろうとすると

その手首を雲雀に捕まれた。

「何していやがる。離せ!!」

「ねえ、彼に科野様のことを言いつけに行くならやめときなよ。このままの方がおもしろいよ」

他の店、ライバル店にいるからそんなことを言うのだと獄寺が雲雀をにらみつけていた。

「隼人?何している?」

その背中で冷静な声が聞こえた。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手もありがとうございます。
すごく嬉しいです。誰かが読んでいてくれるというのは
すごい励みになっています。

気づけば今まで序章でした(汗)
ここから本文ってどれほど長いんだ?
私の特徴はエロ場面長いです。
そうじゃないストーリーもバラバラありますけど
エロ始まると結構濃いのでご注意ください。
あ、すでに序章で3P書いてました(汗)
今更ですね。。。

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2009年4月 6日 (月)

20年桜 序-12

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獄寺はシャワーを浴びた後

身支度を調えると呼んでおいたタクシーに乗って店に向かった。

帰りは電車を利用しているが、行くときは同伴がなければディーノのフェラリーを利用している。

同伴の時はタクシーで店に向かう。

電車を利用しないのは通勤のサラリーマンラッシュにあってしまうからという理由と自分の派手な格好が人目につきすぎて過去トラブルが起きたことがあったからだった。

獄寺は店の中では比較的地味な格好をしている。

黒やシルバーを使った服や装飾品を好んでつけている。

この日も黒いシャツに黒のパンツを身につけてプラチナの指輪とネックレスとブレスレットをつけていた。

ベルトにもシルバーのチェーンがついており、彼が動くと音がした。

店に到着して店の中に入っていくと後輩達が挨拶してきた。

その中でバジルが待っていたように話しかけてきた。

「隼人さん、昨日は雲雀さんと待ち合わせだったんですか?」

瞳をきらきらとさせながら問いかけられて一歩後ろに下がるとバジルは続けた。

「さすがブルーバタフライの雲雀ですよね~あんなにお客さん侍らせてすごいですね。オーラみたいなものが感じられて拙者は話しかけられませんでした。」

「そうか?ただ単にあの無愛想な態度がそういう風にみえんじゃねぇか?」

「えっ?獄寺さんの前ではそんな一面を見せるんですか?拙者達の前ではあくまで紳士的な態度でしたよ」

雲雀とは初対面でそれほど長い時間一緒にいたわけではなかったが

獄寺の前では気取ることなくつんけんとした態度で接してきた。

どこが紳士的なのか理解に苦しむと思った。

まだ時間的には早かったが店はすでに開店しており

ぽつぽつと客も来店していた。

ディーノはまだ来ていない。

そんな中入口のあたりがザワザワとして女達の声が響いてきた。

ディーノが来るのにはまだ少し早い時間である。

バジルが先に入り口付近に行ってから獄寺の元に戻ってきた。

「隼人さん、大変です科野様がお見えです」

「昨日来たばかりなのに、ディーノは今日は別の客と同伴だからまだ来てねぇじゃねぇか。仕方ねぇお前と俺がディーノが来るまで相手するか」

そう言って立ち上がると丁度ホールに科野が姿を現した。

「隼人、バジルごきげんよう。今日は私すごく気分が良いの」

まだ時間も早いというのに、もう少し酔っているのだろうか?

科野は上機嫌で男の肩にもたれていた。

その男の顔を見て獄寺とバジルは固まった。

「雲雀・・・?!」


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を送っていただき、ありがとうございます。
すごくうれしいです。

エロなしだと安心してかける反面ちょっとつまらない気がします。

うーん毎回どこかにちらつかせるのもいいかと思いますがそれもしんどい。。。

4月になってアニメのOP変わりましたね。
すごくかっこよくってニマニマしてしまいました。

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2009年4月 4日 (土)

20年桜 序-11

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

遠くでディーノが男と話しをする声が聞こえていた。

程なくしてドアの閉まる音がして男が帰っていく気配がした。

獄寺は海の底に沈んでしまったように深い眠りについていた。

「隼人店どうする?」

頬に軽くキスを落とされて目を開くと

ピンク色のシャツに髪を整えたディーノが覗き込んでいる。

まさかとは思うがディーノが獄寺の体をきれいにしてくれたようだ。

体はサラッとしていて真っ新なタオルケットが掛けられていた。

体を起こすとズシリという痛みが腰に響く。

それでも立てないほどではないので獄寺はベッドから降りた。

「行く」

「無理しなくても俺から言っておくけど」

獄寺の髪に伸ばしてきたディーノの手を払ってシャワールームへと歩き出した。

「うるせー同伴あるんだろ、早く行け」

「冷たいなぁ隼人。さっきまですごく可愛い声で俺にすがって啼いていたくに」

獄寺はいきなりディーノに手元にあったクッションを投げつけた。

「おっと、危ない。それじゃあ行くけど無理はするなよ」

ディーノがウインクをして投げキッスをする。

「早く行け!!」

獄寺はそのままバスルームに行ってシャワーを浴びた。

シャワーを浴びてからふと鏡の前に映った全身を見る。

昨日の跡が脇腹の辺りにまざまざと残っていた。

商売柄見える位置には残さないのが暗黙のルール

その跡を指先でたどるとディーノの甘い囁きが蘇ってくる。

今まで縛られたことや道具を使われたことなど色々と普通じゃないことは多かったが

あんな屈辱は初めてだ。

やはりディーノについていけないところがある。

それなのに何よりもそれで高まる自分自身が許せなかった。

この部屋を出ようと獄寺の中で決意が固まっていた。

<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございました。

今更ですがこのタイトルについて

「20年桜」とはどこかで聞いた名前だと思った方

パクリだと思った方、その通りです。

某歌のタイトルをパクリました。

なぜそれなのかはお楽しみに。

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2009年4月 3日 (金)

20年桜 序-10

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「あっ・・・くっ・・・」

その狭間に指をゆっくりとつたっていく。

「やっぱり俺はお前のここが好きだなぁ」

別の男がいる前でディーノはそんなことを平気で言う。

獄寺にはその神経が全く理解できない。

「やっ!」

腰を引こうとするがたやすく捕まれてディーノが覆い被さると

熱い塊が尻にあたった。

「あんっ・・・だ・・・やぁ・・・」

いくら叫んでも簡単に抱きかかえられて簡単に蕾に楔が入り込む。

「ああ・・・やぁ・・め・ろぉぉぉ」

気づくとさっきの男がギラギラした瞳で獄寺を見つめている。

見られるのは嫌だ。さっきのこの男のように自分も晒されることを考えて

獄寺はぎゅっと瞳を閉じた。

「・・・っ・・・」

突然獄寺の雄にねっとりと湿った感覚がある。

目を開けた獄寺は驚きに固まった。

高く上げられた腰の下からさっきの男が獄寺の雄を口に含んでなめている。

嫌だと思うのに体に与えられる快感に言葉も出ない。

信じられないほど体中から甘い痺れが起きてきて頭に霞がかかったように

何も考えられなくなっていた。

「やぁ・・・はぁ・・やややああん・・くう・・」

自分でも信じられないような甘い声が響いている。

これは誰だろう?

遠くで聞こえるようなあえぎ声に瞳を閉じると

快楽だけが支配していた。

ディーノの手が優しく髪を撫でたのが少し意外だった。

体の中に埋め込まれたディーノの楔に獄寺の窄まりがからみつく。

決して意識しているわけではなく、それは体に覚え込まされている。

「隼人・・・やっぱり俺は、お前に夢中だよ」

歯が浮くような台詞を耳元で囁かれてそこがキュッと締まると同時に男に加えられている自身も大きくなる。

そんなはずじゃないのに・・こんなのは嫌で、屈辱的なことを強いられているだけなのに・・・

「ああ・・・ううう・・やぁ・・・・めっ・・ろぉ・・・」

「やめない。だって隼人すごく気持ちよさそうだもん。下の彼もお前を見ているだけで感じちゃったみたいだぜ」

ディーノの手が獄寺の雄に夢中でしゃぶりついていた男の胸の突起を摘むと

男から甘い声が漏れ、その振動が隼人を刺激する。

「ああん・・・だめっ・・・はな・・し・て・・・」

獄寺は追い詰められて下の男に言う。

「大丈夫だ隼人、お前の甘い蜜は彼が一滴残らず飲み干してくれるから」

ディーノは耳元でとろけるような甘い声で囁く。

「やぁぁぁ・・・そん・・な・・はぁ・・くん・・」

見ず知らずの男の口に自分の欲望をはき出すなど嫌だ。

獄寺は我慢するのが辛くて瞳から涙が流れる。

ディーノはそんな獄寺の体を揺すっている。

「あああ・・・やぁぁぁ・・・」

獄寺の声が絶え間なく続く。

下の男は口に獄寺の花茎を含みながら手でやんわりと袋を揉んだ。

「やっ、はっ、ああああくううん・・・」

同時に獄寺は体をビクビクとうねらせて男の口に密を与えた。

男がおいしそうにそれをきれいに飲み込む。

ディーノは男から獄寺を引き離して自分も一度体を離すと

獄寺の体をベッドに裏返した。

涙が横に流れ落ちる。

それを指先でそっとぬぐいながら両足を持ち上げて大きく開かせた。

その上から覆い被さるようにしてもう一度蕾に自分の楔を打ち付ける。

声を上げそうになる獄でにの唇に優しくキスを落とし、それは次第に息も止まるような激しいものへと変わっていった。

「まだこんなにひくひくして俺を欲しがるなんて。かわいい」

キスの合間に掠れた声でそう言われて獄寺もディーノの背中にしがみついた。

ディーノは容赦なく腰を揺らしている。

「俺の密は隼人のものだぜ」

ディーノが少しだけ苦しそうにそう言って耳元まで舌を這わせる。

その感触に獄寺の全身がざわざわとしてくるとディーノは短く声を発して

獄寺の上に伏せた。

繋がれた部分が脈打つとじわじわと温かい感触が獄寺の体の中に広がった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を送ってくれた方
本当にありがとうございます。
すごくがんばれます。

もうすごく反省しています。
普通のブログでこんなに濃い二次ってどうなんだろう?
これは同人誌の方が良いのではないかと思ってしまいました。
幸いまだそんな中傷めいたものや忠告がないので
無法地帯のサイトですがうーん悩みます。
まだうちはましな方だと思っているのは私だけなのでしょうか。
ディーノさんってこんな人だったの?!
的に書いてしまってごめんなさい。
どじっ子Sは萌えます。

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2009年4月 2日 (木)

20年桜 序-9

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

ディーノは男に愛撫を与えながらゆっくりと体を進めていく。

「ああ・・・んくぅ・・・ああ・・・いい・・・」

男の声がいっそう高く啼く。

ディーノは熱い塊をすべてを埋め込むとそのまま動き出した。

しかし顔は獄寺に向けられている。

獄寺の反応を楽しむように体を揺すり続ける。

組み敷かれている男は絶え間なく艶めいた声をあげ続けて

獄寺は唇を噛みしめた。

「隼人だめだよちゃんと見て、お前も感じてくれないと、それとも彼に嫉妬した?」

ディーノは体を強く揺すりながら意地悪く微笑む。

「この人でなし!!・・あっ!」

ディーノはそう言う獄寺の雄の先端に指先を伸ばした。

すでにそこからはいやらしい透明の液体があふれ出している。

「ちゃんと感じているな」

「ひゃぁ!」

軽く指先で先端からつうっとなぞられただけで

背筋に甘いしびれが起きている。

獄寺は両手で自分の体を抱こうとするがやはり力が入らない。

やがて男が叫び声にも似た声をあげて欲望をまき散らすと

それが獄寺の体にもかかった。

「あっ・・・くそう・・・」

瞳を歪めながら獄寺はその液体に手を伸ばしてぬぐいたくてもかなわない。

「ふぁっ!」

ディーノ指先が獄寺の胸に飛んだ男の欲望に伸びて

それを獄寺の胸の突起へこすりつけた。

そのぬめるような感触とひやりとした感じで

獄寺の胸はすぐに芯を持ったように堅く張り詰めた。

「こんなに堅くなるなんて、気持ちいい?」

ディーノの声が悪魔の声に聞こえる。

更にサザラつく舌でそこを舐めあげられると

獄寺の体がビクンと反応した。

ディーノがゆっくりと男の蕾から楔を抜き取る。

それはまだ男の体の中の液体に光っている。

獄寺はそれを見て更にベッドの端へと体を寄せると

ディーノの腕で簡単に戻された。

「隼人はさっきバスルームで慣らしたからすぐ入るな」

ディーノの恐ろしい言葉にゾッとしていると

尻を高く持ち上げられた。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。

すごく濃い内容でごめんなさい。
あんまりこういうのが苦手な方はご注意ください。
もう少し続きます。

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2009年4月 1日 (水)

20年桜 序-8

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

ぐちゃぐちゃという音が聞こえている。

同時に肉を打つ音がする。

獄寺は自分の吐くあえぎ声すら遠くで聞いていた。

ただ目の前の男の首に必死でしがみついていると、時折そのご褒美のように与えられる口づけに酔っている。

「隼人」

獄寺は口づけをしながら耳元で吐息混じりに囁くこの男の声が色っぽくて好きだった。

「くっ・・・ディーノ・・・」

ディーノの背中に爪を立てるようにしただけで彼は頷く。

それを合図に弾けるような快感が体を駆け抜けた。

びしょびしょのまま抱き上げられてバスルームからベッドへと運ばれ

広げられたバスタオルの上に横たえられた。

その感触が心地よくて目を閉じると遠くで呼ぶ声が聞こえてくる

「?」

獄寺は聞いたことのない声に気づいて瞳を開いた。

「ハヤト?」

ベッドの端に部屋に入ってきたときにディーノと寝ていた男が横たわって

獄寺を見ていた。

その瞳は獄寺の体を見ている。

獄寺は生まれたままの姿を見ず知らずの男に見られて慌てて下に敷かれていたバスタオルを巻き付けた。

差の手をディーノが押さえつけた。

「一度でいいから3人でやってみたかったんだ。でも心配しなくてもいいぜお前達2人とも喜ばすのは俺の方だから」

そう言われて獄寺がもう一度男を見ると彼は自ら服を脱ぎ始める。

(なんだこいつ?!)

それに気づいたのかディーノは楽しそうに

「彼ね実は俺も知らないんだよ。今日はお金を払って来てもらっているから何も心配しなくても大丈夫だ」

(男娼?!)

獄寺の瞳が丸く見開かれる。

「隼人はいましたばかりだからちょっと見ていろ」

ディーノがそんなことを言って隣の男の上に覆い被さるって、自分の行為を見せつけながら獄寺の反応を楽しんでいるように顔だけは獄寺を見ている。

「俺は寝る」

そう言って立ち上がろうとする獄寺は体に力が入らないことに気づいた。

「何?!」

「ああ、きっとそう言うだろうと思ったよ。

新しい薬が手に入ったからそれを試させてもらった。お前のいいところから入れさせてもらったから効くのも早いぜ」

ディーノが微笑みながら男の乳首をつまみ上げている。

男は甘い声を上げてディーノに両手を伸ばしている。

「おとなしく見ていろよ」

そう言われて獄寺はせめて目だけでも閉じて見るのをやめようと思った。

「ああ・・・んん・・・いい・・はぁ・・だめ・・そんな」

しかし男は次第に大きい声を出して感じている。

目を閉じると今度は耳に入る声が余計にリアルだ。

獄寺は両方の耳も塞ぐが手に力が入らない。

仕方なく横で行われている行為を黙って見るしかなかった。

「いい子だ」

ディーノの言葉は一体誰に向けられているのだろう

彼は男の尻を撫でながらその狭間に行き着くと彼はその腰を振った。

獄寺は信じられないものを見るように目を見開く。

「そんなにおもしろいの?」

ディーノの声が冷たく耳に響いてきて獄寺はゾッとした。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。
思っていたよりもホストパラレルは好評のようです。
↑作者の勝手な思いこみですが(笑)
またしても3Pです。
今度は受けが2人の場合です。どんだけディーノさんぜ・・orz
失礼しました。
いつも本当にありがとうございます。

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