20年桜 真桜-15
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「あんな男と一緒にならなければもっと幸せになれたのに・・・まぁ、それが運命ってやつかもしれねぇな」
「俺は母親似?」
「ああ、1回店で女装をしたことがあっただろ、ショータイムでよ。あの時は驚いたぜ、彼女が生きていたのかと思って肝冷やしたぜ」
シャマルが灰皿に煙草の火を消した。
続けざまにもう一本火を付ける。
獄寺はグラスのワインを飲み干してボトルから継ぎ足した。
「お前が生まれたことは知らなかったんだが、ある日お前の父親に呼ばれて家に行くとフランスのマルセイユの別荘に子供がいて、それを迎えに行って欲しいと頼まれた。そしてついでにその子の記憶の全てを俺の持っている薬で消して欲しいと。だが、そんなことをすれば生まれてからこれまでの記憶が全て消えちまう。名前も住所も両親の事さえも・・・そうお前の両親に言ってやったんだが、それでも構わないから行って欲しいと泣きつかれたんだ」
「マルセイユ?」
「ああ、南フランスの港町だ」
それを聞いて獄寺はロマーリオの話しを思い出した。
(そうか、そこでディーノに出会っていたんだ)
「俺が行くとお前は両親だと思って喜んだのはつかの間、悲しい顔をしやがった。しかも女の格好なんかしてやがって・・・その時空港で偶然入った臨時ニュースでお前の両親が殺されて家ごと焼き払われたことを知ったんだ。俺は呆然とした。この子を、記憶さえ奪ってしまったこの幼い子供を俺は一生面倒見ていくことに決めた瞬間だった」
シャマルはその時のことを思い出しているのか両手を強く握りしめていた。
「でも俺がお前と会ったのはこの店に来てからじゃねぇのか?」
「悪い、お前の記憶を奪ったのは1回だけじゃねぇ」
それを聞いた獄寺の手からワイングラスが滑り落ちた。
幸いテーブルの上に落ちたので割れなかったが白いテーブルクロスが赤く染まった。
シャマルは一度振り向いて獄寺の顔を見てからもう一度窓の外に視線を戻した。
<つづく>![]()
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読了、お疲れ様でした。
web拍手を送っていただいてありがとうございました。
もう少しシャマルのお話が続きます。
ちょっと真剣に書きますね。
ところで11月の全国大会でシャマ獄アンソロがでるらしいんですがそれに参加することにしました。
そのストーリーがやっと浮かびました。
少ないページですが書けるかなぁ~





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