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2009年6月29日 (月)

69執事「終わりなき闇」12

「ふぁ~」

部屋で待っていろと言われて、少しは何か話しがあるのだろうと

隼人は僅かに期待していた。

ところが雲雀は本当に何も話しかけてはこない。

それどころかは隼人がいないかのように雲雀は完全に無視してくつろいでいた。

10分程度の時間の経過だったが隼人は退屈であくびをしていた。

そこにドアをノックする音がした。

「失礼します。隼人様はこちらにおいでですか?」

「あ、骸だ」

いつもなら「何だ骸か」というところだが退屈していた隼人は骸の声に救われた気がした。

「何?」

ドアを開けながら雲雀が不機嫌な顔を向けると骸はチラッと隼人を見てから

「そろそろ隼人様の着替えのお時間ですので」

「へえ、君っていちいち家にいるのに着替えたりするんだ」

と雲雀が振り返った。

隼人はなんでも良いからこの場から出て行きたくて

「あたりめぇだ」

と一歩前に出た。

「おや、いつもは面倒がっておられるのに今日はどうしたことでしょう」

骸がそんな隼人の髪に手を伸ばしながら微笑んだ。

「う、うろさい。つべこべ言わずに行くぞ」

隼人がドアに骸の前を通り過ぎようとすると、雲雀は隼人の手を掴んだ。

(またかよ・・・)

「わかった。骸を置いていくから」

隼人は雲雀が何を言おうとしたかわかっていたので先回りしてそう言った。

「それはダメですね。私は隼人様のお着替えの手伝いをなさらないと、あなたは

ひとりでは着替えられませんし」

と意味深な視線を骸に向けられる。

「ばか、そのくらいひとりで大丈夫だ。」

隼人が慌てて訂正すると、骸は無言で雲雀の手を離して雲雀を見た。

「夕食の支度ができ次第、使いをよこします。それまでゆっくりおくつろぎください」

と雲雀に軽くおじぎをした。

雲雀は骸を見ると「ふーん」と言いながら

「残念だよ。僕はこの家の当主が気に入ったから、ぜひ一度遊んでみたいと思ったんだけど、悪魔が相手とはね」

「えっ?!今なんて?」

「悪魔と言ったんだよ」

驚いて問い返す隼人と無言で睨みつけた骸に雲雀が微笑む

「あれ?相手しなかったから拗ねてるの?」

面白そうに雲雀が隼人の顎を持ち上げた。

「放置プレーですか・・・」

ため息と同時に骸が雲雀の手を隼人から離して言った。

「誰が放置プレーだ!!ってか何だそれ?!」

「全くあなたという方は・・とりあえずお部屋に帰りましょう。では失礼します」

骸が今度は隼人の手首を掴んで部屋を出て行く。

ドアが閉まると、いきなりその反対側の壁に押さえつけられた。

「な、何しやがる?!」

両腕を壁に押さえつけられて骸が顔を近づけてくる

「あなたは放っておくとすぐに別の男に身をゆだねて、節操ありませんね。少しは自重してください」

「うるせー・」

隼人が反論する前に強引にその唇を塞いだ。

唇の間をスルリとすり抜けた骸の舌はゆっくりと隼人の口の中の歯列の裏側をなぞってからその舌を絡め取った。

口づけだけで隼人は体の力が抜けていき、ズルズルと壁にもたれたまま崩れ落ちていくと

骸がその体をしっかりと抱え直した。

「さあ、お部屋に行きましょう。ここでは雲雀様に全部聴かれてしまいますから」

(なにをだ)

隼人はそう言いたかったが、何かすごく疲れてそのまま骸に抱かれて部屋に向かった。


<つづく>


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頑張りますvv

毎日暑いですね~
すっかり夏になった気がします。
でも夏ってイベント目白押しな気がして嫌いじゃないです。
すいか、うちわ、花火、朝顔、海、太陽、夏コミ(笑)
どれも大好きですvv

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2009年6月26日 (金)

69執事「終わりなき闇」11

『不思議な男』

部屋まで続く長い廊下を隼人の半歩ほど遅れて雲雀が歩いて行く。

雲雀はどうやら人に気を使ったり、お世辞を言うつもりはないらしい。

隼人と歩く場合、相手は隼人の機嫌をとるように色々とくだらない会話をすることが多いが、彼は機嫌をとるどころかマイペースに廊下の窓に留まる鳥に気をとられたりして

そっぽを向いている。

隼人が雲雀を振り返ると彼は手を高く上げて鳥を呼んでいた。

不思議と鳥が雲雀の側に寄ってくる。

彼は人間にはあまり見せないような無邪気な笑みを浮かべていた。

いつの間にか隼人も立ち止まってその光景を見つめていた。

「何?」

雲雀は隼人の視線に気づいて声をかけたので、隼人は我に返った。

「行くぞ」

無愛想に言いながら歩き出すと雲雀もしばらくして歩き出した。

「いいとこだね」

「何が」

「ここが」

雲雀は機嫌を取るどころか素直に感情を言葉に表現するタイプらしい。

多分雲雀の言葉には嘘はないのだろうと隼人は思った。

(10代目はだから彼を側においているんだ)

少しだけツナの考えていることがわかったような気がした。

そんなことを考えているうちにいつの間にか来客用の寝室の前に着いていた。

「ここだ、夕食は6時だからそれまでゆっくりすればいい」

隼人がそう言って立ち去ろうとすると雲雀はまたしても隼人の手首を掴んでいた。

「僕はここから食堂までの道順がわからないよ。こんなに広い屋敷じゃ困るね」

「だからって俺に10代目を放り出してお前の相手をしろって言うのか?」

「いや、相手しなくても良いからここにいてよ」

(わがままな奴だ)

隼人はそう思いながらも心のどこかでは別にここにいてもかまわないと思っていた。

多分少しだけこの雲雀に興味を持ったようだ。


<つづく>


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2009年6月25日 (木)

69執事「終わりなき闇」10

『夕暮れ時のひととき』

隼人とツナが骸に導かれて屋敷の客間に戻ってくると、既に雲雀がソファーに座っていた。

「続きはこちらでどうぞ」

意味深な微笑みを浮かべながら、骸は雲雀が座っている一人がけのソファーと対の長いソファーをすすめた。

隼人はその前を通り過ぎながら睨むように骸を見て、ツナを座らせてから隣に自分も座った。

「夕食にはまだ少しお時間がありますので、こちらでごゆっくりお話しでもどうぞ」

骸はソファの後ろの扉の手前で立っていた。

一方雲雀はソファーに座ってあくびをしている。

隼人はその姿をジロリと睨んだが、隣でツナが隼人の肩をなだめるように叩いたので、何も言わずにツナとの会話をはじめた。

「ねぇ、僕は下がらせてもらってもいいかな?君たちの会話じゃあまりおもしろそうじゃないしね」

「うん、いいけど・・・」

雲雀の言葉にツナが少し困ったように骸を見た。

「それでは私がお部屋にご案内いたしましょう」

それを素早く悟った骸が

「ふうん、僕はあんたじゃなくて君が良いな」

と雲雀の隣に来ると、スッと立ち上がって隼人の手を取る。

その場の雰囲気が一瞬にして変わった。

誰もの顔から笑顔が消えている。

ツナは慌てて何かを言おうと口を開けたが言葉が見つからない様子だった。

隼人は掴まれたまま立ち上がって、今にも雲雀に飛びかかりそうな顔をしている。

骸は肩すかしをくらって瞬時に隼人のもう片方の手首を掴んでいた。

「みんなどうしたの?僕疲れてるんだけど」

その空気を読み取れているのかどうかわからないようなことを、平気で口ずさむ雲雀に隼人が口を開いた。

「お前は使用人じゃねぇのか?」

「ああ、一応ね。けど僕は別に望んだ訳じゃないし、嫌だったら別の誰かにすればいいんだよ」

と雲雀はツナを見た。

「ごめん獄寺君。雲雀さんの言うとおりだからいいんだ。でも」

ツナは申し訳なさそうに隼人に言った後雲雀を見た。

「俺には何を言っても、やってもかまわないけど、僕の友達の獄寺君やその家の人達に迷惑をかけるなら俺は許さないからね」

意外にもぴしゃりと言い放ったツナを全員が見つめていた。

雲雀はフッと笑って隼人から手を放した。

その隙に骸は隼人を引き寄せると隼人は露骨に嫌な顔をして骸を押しやった。

「い、いいんです10代目、俺は別に嫌な思いなんてしませんから・・・10代目が見込んだ男ですから彼は悪い奴じゃなさそうですし」

隼人がツナに取り繕うとツナは

「ごめん、本当にごめんね」

と隼人に何度も頭を下げた。

「悪かったなら謝るよ。けど僕は部屋に行きたいんだけど」

少し面倒な様子を見せながらも詫びを告げた雲雀はまんざら悪い奴ではなさそうだ。

隼人はそのまま雲雀の前に立って

「じゃあ、特別に俺が案内してやる。特別だからな」

少し頬を赤くして部屋を歩く姿に誰もがキュンとなった瞬間だった。


<つづく>


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2009年6月24日 (水)

69執事「終わりなき闇」 9

骸が部屋を出て扉を閉め終わるのを見送ってからツナが厳しい表情を隼人に向けた。

「獄寺君実はね」

そんな表情を見なくてツナがなぜここにやってきたのか薄々気づいていた隼人は微笑んだ。

「10代目俺に用があるんですね」

ツナはこくりと頷いた。

しかしツナは窓の外を眺めて

「薔薇がきれいだね」

等と関係のないことを言っている。

雲雀がいたらしびれを切らして先回りして用件を切り出すだろう。

獄寺は根気よくツナの言葉を待っていた。

「その薔薇は母の形見みたいなものなんです」

「ふーん獄寺君のお母さんは何時亡くなったの?」

大々的な事件であったが国が違うのでイタリアまではその詳細は届いていなかったらしい。

普通に隼人の母親が亡くなったのだと思っているようだ。

「3年前です。その頃に骸と出会ったんです」

ツナが振り向いた。

「そっか、実はね」

ツナはもう一度隼人の顔を見て用件を言い出そうと試みる。

「指輪っすね」

隼人はツナが言う前にそうじゃないかと思う言葉を口にしてみた。

ツナが曖昧に微笑んだ。

「僕はね別に君のご両親の形見を奪いに来た訳じゃないんだ」

「もちろんっす」

隼人が微笑んだ。

「けど10代目の頼みでもこれは渡すわけにはいかないんです」

隼人は自らの指にはめられている嵐のリングを撫でている。

「そう・・・だよね。はは、いいんだ別に。気にしないで」

ツナが微笑んで隼人の指を見る。

日の光にキラキラと輝くシルバーのリング。

ツナがはめているクリスタルの大空リングと併せると

奇跡を呼ぶと言われていた。

「俺もさぁ、迷信なんて信じちゃいないんだよ」

「いや、10代目不思議なことは世の中には五万とありますよ。甘く見ちゃダメっす」

いきなり隼人が力説する。

そういえば獄寺君は世界の不思議が大好きだったんだとツナは苦笑いを浮かべた。

それから話題が雲雀のことになると

ツナはなにやらソワソワしていた。

「ごめん・・・俺何かうまく言葉じゃ表現できなくて」

「そんなにおつらいのですか?」

隼人が優しく声をかける。

隼人はツナに対してはボンゴレ10代目ということでかなり慕っていた。

そのために他の誰にも見せない優しさを彼にだけはストレートに表現するのだった。

「違う・・そうじゃないんだ。彼ね、えっと・・雲雀さんが俺の執事になったのはね」

涙ぐんだ自分が今更恥ずかしく思えたのかツナはわたわたと説明を始めた。

隼人は黙ってそれを見守っている。

「俺がお願いしたからなんだ。本当は彼はこんなところで仕事はしない人なんだけどね」

そこで一回言葉を切るとデミカップを持ってエスプレッソを口に運ぶ。

「どうしてあいつなんですか?」

隼人のその言葉にツナが顔を上げると隼人はフッと微笑んだ。

「どうしてだろう・・・俺もよくわからない・・・けど安心するんだ。ってあれ?違う、いつもハラハラしてる。今日だって獄寺君のことあんな風に誘っていたし」

「それは違います10代目!」

隼人がテーブルに手をついて前に乗り出すとツナは首を横に振った。

「いいよ、気にしないで。獄寺君は俺から見ても何か色っぽいし、獄寺君ならいいよ」

「いや、俺は良くないっす!」

「冗談だよ。嫌だなぁ獄寺君」

と笑ったツナに、隼人は本気にして慌てた自分が恥ずかしくなり赤くなった。

「獄寺君」

ツナの声に顔を上げると目の前のツナはバラの咲く庭を眺めながら

微笑んでいる。

「俺思うんだ。こうしていつまでも冗談とか言いながらお茶とか飲んでいられるのってすごく幸せなことなんじゃないかって・・・本当に手入れが行き届いたきれいな庭だね」

「10代目・・・お気に召したのなら一週間とは言わずにいつまででもいてもらっていいんですよ」

するとツナはゆっくりと首を左右に振った。

「嬉しいけどそういう訳にもいかないんだ。実はねイタリアは今大変なことになっているんだ」

「えっ?!」

「マフィアとか犯罪者とか悪人がはびこって、これまでうちのファミリーで均整を保ってきたんだけどそれがきかなくなっちゃって・・・」

「それで俺の嵐のリングと10代目の大空のリングで沈めようとしたんですか」

ツナはこくんと頷いた。

隼人はそれを聞いて自らの薬指にはまっているリングを眺める。

しかし、これは両親の形見であり骸との契約の証でもある。

これを渡してしまえば隼人はまたひとりぼっちになってしまう。

「大丈夫。だからね雲雀さんはどうしても必要なんだ。彼が俺のファミリーでは最強だからね」

遠くを見据えて話すツナを見つめながら隼人は、自分と同じ歳で重いものを背負っているツナがとても逞しい反面、どこか切なく見えた。

そっと立ち上がるとツナの横のイスに移動する。

「10代目・・・」

両手を取るとツナの瞳がまた僅かに潤んでくる。

「ハハッ」

それを悟られまいとツナは無理に笑った。

お互いに手を取って見つめ合っている。

そこに夕食の支度を終えて呼びに来た骸が姿を現した。

「コホンッ、あのお取り込み中失礼します。そろそろ冷えて参りましたのでお部屋にお入りください」

隼人とツナの2人は顔を見合わせて笑った。

まるで幼い子供がいたずらをしたように無邪気な笑顔を骸に見せた。

「全くあなた様というお方は・・・」


<つづく>


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オフにはもっとストーリーしっかりしたかったのに
結局バタバタです。とりあえず頑張ります。

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2009年6月23日 (火)

69執事「終わりなき闇」 8

「お前の主人は俺じゃない」

隼人がイスを退いて座らせようとした雲雀に言った。

「獄寺君いいよ気にしないで」

「ダメです、10代目。どうしてそんなに」

「僭越(せんえつ)ながら、隼人様それ以上はもう・・・ご用でしたら私がお仕えいたします。」

骸は寛容なツナの態度に、抗議しようとした隼人の口を手で塞ぎながら言葉を遮った。

「なんだお前は、主人に意見するのか」

軽く睨むような隼人の顔を見ないで、骸は雲雀に微笑んだ。

「ただ、自分を飼っているご主人様がわからないようでは執事は勤まりませんから」

「ごめんなさい。俺のせいだからみんな気にしないでくれる」

ツナが骸にそう言いながら骸の退いてくれたイスに腰掛けた。

骸は「いいえ」と小さく答えて一歩後ろに下がった。

当の雲雀は何も無かったようにツナの後ろに控えて立っている。

隼人は呆れながらも、主である勤めをこなそうとおとなしく席に着いた。

「本日のお茶は特別にイタリアのエスプレッソとティラミスをご用意いたしました。お口に合えばよろしいのですが」

骸はテーブルに用意されたお茶の説明を済ませると薫り高いエスプレッソをデミカップに注いでいく。

辺りがエスプレッソの優雅な香りに包まれると

ついさっきまでの尖った雰囲気が和らいだ気がした。

「10代目、今回はいつまでこちらに滞在できますか?」

瞳をらんらんと輝かせながら隼人がツナに尋ねた。

ツナは後ろの雲雀を振り返る。

「およそ1週間くらいですね」

「うん、そうだね」

雲雀が答えるとツナが相づちをうった。

この従順なご主人様はどうやらこの執事の良いなりのようだと骸は悟っていた。

隼人はそんなツナを見て

「なんでこいつが・・・」

と呟くが骸が後ろから隼人の頭をくしゃくしゃと撫でる。

その行為に怒った顔で振り向いた隼人に骸がウインクをすると隼人は黙った。

(なんだ獄寺君も一緒なんだ)

ツナはそんな2人のやりとりを見て胸を撫で下ろしていた。

「ねえ、僕はそっちの部屋にいてもいいかな?」

雲雀の言葉はなぜか主人に対する言葉使いがおかしい。

いつも命令されているのはツナのようだ。

そう思いながら隼人が雲雀とツナの顔を交互に見ると、ツナはそんな隼人に気づいて微笑んだ。雲雀はチラッと隼人を見て意味深に微笑んでからその場を離れていった。

「ごめんね獄寺君。気を悪くしないでね。雲雀さんは人が苦手なんだ。ハハハ」

人が苦手と言われればそんな気はするが、だからって少し粗雑すぎる。

「隼人様私もそろそろ夕食の支度に入らせていただきます」

と骸もその場を立ち去った。


<つづく>


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2009年6月22日 (月)

69執事「終わりなき闇」 7

客間でしばらく久しぶりに逢えたことを喜び合った隼人とツナは

犬の案内で庭が見えるテラスに出ることにした。

客間の大きなテラスから一望できる庭には薔薇の花が満開になっており

ほのかな香りが漂ってくる。

「わぁ、すごくきれいだね獄寺君」

ツナがその光景に瞳を輝かせて見入っていると、後ろに立つ雲雀が

隼人を見つめていることに隼人は気づいた。

隼人も彼の瞳を見ると、その男の瞳の奥はとても深く深海を思わせた。

(一体何を考えているんだ・・・この男は)

その瞳からは何も読み取ることが出来ない。

普段から骸とのやりとりで心中を読み取っている隼人であるが、やはり普段から付き合ったことがない男の心中までは読み取れないのだろうか。

ふとそんなことを思っていると、クスッと笑う気配を感じた。

雲雀が僅かに微笑んでいる。

「何がおかしいんだ?」

「えっ?何?」

隼人の言葉に薔薇に酔っていたツナがハッとして振り返った。

「いえ、何でもありません10代目」

「そう、それならいいけど。ねぇ獄寺君、俺この庭を散歩したいな」

瞳をキラキラと輝かせたツナを雲雀は背中から抱きしめた。

「全く、君という男は何でそう欲望を抑えきれないんだろうね」

「あ、雲雀さん。どうしたの?」

背中からツナを抱きしめた耳元で何かを囁くと瞬く間にツナの顔が朱に染まっていった。

隼人はそれを呆然と見つめながら何を言ったのかと雲雀を睨む。

「隼人様お茶のご用意が出来ました。お客様をローズハウスにご案内します」

骸がテラスに姿を現した。

同時にその視線がツナと雲雀で止まる。

「ほう」

呟くようにそう言いながら

「さぁ、どうぞボンゴレ」

とツナと隼人を促した。

2人が庭に出て薔薇を見ながら会話をしていると

後ろから続く雲雀の隣を歩き出した。

「何が目的ですか?」

雲雀は骸の顔も見ずにフッと微笑むと

「君のご主人は宝石のように高価だね」

「手を出したらただでは済みませんよ」

「ふーん、君もなの?」

そこにツナが振り向いた。

「2人とも何話しているの?」

「はい、世間話です」

骸が微笑んで答えると隣の男は

「フン」

と先を歩く隼人の隣に行った。

それを目で追いながらも骸はツナに

「本日のデザートは隼人様のはからいでティラミスをご用意しました」

と微笑みかけると、ツナも微笑んで

「ありがとう」

と答えた。

骸は隼人とはあまりにも違う対応のツナに少しだけ戸惑う。

(こんなに素直に答えられると何を返して良いものか・・・)

先を雲雀と歩く隼人に目を向けると

彼はいつものように不機嫌な顔をしていた。


<つづく>

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せっかくの休日だというのにここのところ雨とかで
体がだるいです。おかげで何もやる気にならなくて困ります。
気持ちを奮起しても小説はなかなか書けません。
うーん。。。。

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2009年6月20日 (土)

69執事「終わりなき闇」 6

「隼人はそんな骸をじっと見つめていたが、庭の方から犬の声が聞こえてきた。

「お客様がもうすぐ門の所に来られます」

「わかった」

骸がそう言うと隼人はもう廊下を歩いて玄関へと向かっていた。

骸もスッとその後ろにつけた。

「ふざけるな」

「はっ」

小声で呟く隼人に骸はまた口元を上げた。

隼人が玄関の前に立つと犬が門の方から走ってきた。

「お客様が間もなくこちらに到着します」

程なくして門の方から車のエンジン音が聞こえてきた。

目をやると黒いリムジンがこちらに向かってくる。

「ご到着ですね」

骸が隼人にそう言うと隼人は一歩前に出た。

リムジンは滑るように隼人の前に止まった。

同時に助手席から黒いスーツの中にシワ一つないシャツに細いタイをしめた男が降りてきた。彼は無言で隼人の前を通り過ぎるとスッと車のドアを開けた。

同時に中からツナが降りてきた。

「やぁ、獄寺君久しぶり」

その顔を見て隼人の顔がパッと明るくなる

「10代目お元気そうで何よりです」

骸が後ろからドアを開けた男の顔を見ると、その男は隼人を見つめていた。

骸は玄関へと向かい、扉を開いた。

「ようこそ獄寺家へ、お疲れでしょうさぁ中へお入りください。」

すると隼人は思い出したようにツナと男に

「これは俺の執事の骸です。何かあったら遠慮なく彼に言ってくれてかまわないですから」

と紹介した。

ツナも「よろしく」と言いながら「あ!」と気づいたように振り向いた。

同時に後ろの男が口を開く

「僕は雲雀恭弥。一応この男の執事です」

使用人なのに横柄な態度がどことなく骸に似ている。

「お前10代目にむかってこの男って!」

隼人の視線が雲雀に止まると雲雀も隼人の瞳を見つめた。

「まぁまぁ、いいんだよ獄寺君。彼にはいつもお世話になっているから・・・」

「でも」

「お気に障りましたら失礼」

雲雀が隼人に頭を下げると、隼人はそれでおとなしくなった。

(何なんだこの男は・・・)

骸は胸騒ぎのようなものを覚えながら

「さぁ、どうぞ」

と居間へ案内をクロームに変わって自分はキッチンへと消えていった。


<つづく>


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嬉しいです。
夏までとばして頑張ります。後ほど夏コミスペースを
横に貼っておきますのでよろしくお願いします。

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2009年6月19日 (金)

69執事「終わりなき闇」 5

『アフタヌーンティ』

「もう、こんな時間ですね」

懐中時計のフタをあけて時間を確認すると

骸は部屋を出て行こうとして扉越しに挨拶をする。

シャワーを浴びて着替えを済ませながら隼人は横目で彼を睨んだ。

「ティタイムのお菓子はティラミスがいい」

「はいわかりました」

扉を両手で閉めると滑るような足取りで廊下を歩いていく。

途中で掃除していたメイドのクロームに指示を与えながら

庭を確認すると庭師の犬が顔を出した。

「骸さん何か用ですか?」

「ああ、いや君はなるべく花を散らさないように歩いてください」

「わかったびょん」

犬は野生動物のようにいつも走り回るおかげで庭の芝生や花壇の花がよく折れたり散れたりしている。

庭を綺麗にしてくれるのは良いが、これではいくらやってもきりがない。

そのままキッチンに行くとそこにはコックの千種が座って本を読んでいた。

「まだお菓子は作っていませんか?」

「はい、めんどいのでできればまたお願いしたいと・・・」

「これでは何のためのコックなのかわかりませんね」

骸がそう言うと千種はオーブンを開いた。

「これだけはできています」

なぜかそこにはスポンジケーキがある。

彼はいつも下準備から途中までは仕事をするのだが途中から飽きて放り出す。

骸は常にそこから先の仕事をこなしていた。

「仕方ないですね」

鮮やかなさばきでボールを取り出すと冷蔵庫からクリームチーズと生クリームを取り出して作り始めた。

「骸様テーブルクロスは何色にしましょうか?」

クロームがダイニングから数枚のテーブルクロスを腕にかけて現れた。

と同時にそのまま床に崩れ落ちる。

「大丈夫ですか?」

クロームは働き者だが体力がないためよく崩れ落ちたり、倒れたりしてしまう。

その都度危険なものが周りにないか気を配っている。

「あ、すみません・・・」

骸に支えられて頬を紅潮させたクロームはクロスを両腕に掛けた状態で立ち上がれない。

見かねた千種が呆れながらクロスを半分持ってやった。

「クリーム色にしましょう」

骸が言うと千種も一緒にダイニングに向かった。

骸は作りかけのティラミスづくりを再開した。

冷蔵庫に入れたところで、キッチンを出て隼人の書斎に向かう。

ノックをすると不機嫌な声で返事が来た。

ドアノブを回して扉を開くと眼鏡をかけて机に向かって

本を読んでいた隼人が顔を上げる。

「時間か」

「はい」

「じゃあ庭で出迎える」

「かしこまりました」

片腕を曲げてお辞儀をした骸の前をシャボンの香りが通り過ぎる。

骸は僅かに口元を上げて微笑んだ。

「何がおかしい」

隼人が骸を見ると骸は下を向いたまま

「いえ別に」

と言った。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございます。
本当に嬉しくて涙が出ますvv
どうですか?骸は皆さんお好きですか?
6918とかいつか書いてみたい気もします。
でも私の中の獄が怒るんですよ(笑)

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2009年6月18日 (木)

69執事「終わりなき闇」 4

「やだ・・・もういい加減・・・」

「違いますよ。お願いはそんな風には言いませんね」

骸にまたがってキスを強いられて隼人は悔しさからそれに従った。

すると骸は隼人の足の間に置かれた自分の足で

隼人の股間を刺激する。

両腕でしっかりと隼人の両腕を固定しているおかげで

隼人はそこから逃げようにも逃げられないのだった。

骸の舌が隼人の唇を割って口の中に入り込んで上あごや歯列をゆっくりとなぞっていく。

そのせいで隼人の雄が硬度を増しているのを骸は知りながら

楽しんでいるようにしか見えなかった。

「手首が痛い・・・はなせ」

「離してくださいですよ」

意地悪な敬語に隼人はキッと睨んだ。

「ほう、私に抵抗するつもりですか」

キスの合間に戯れるようにそんなやりとりが数回行われている。

しかし、その都度隼人の体の変化が進んでいく。

次第に瞳もとろんと虚ろになっていた。

「そんなにねだるような顔をされているのですから、もういい加減に観念して

お願いしたらどうですか?つらいのはあなたですよ」

主従関係で下のくせに生意気なことを言う。

隼人は意地でも言いたくなかった。

すると骸はおもむろに隼人の服からタイを抜き取った。

それで手際よく両手首を縛っていく。

「よせ!・・・なんだこれは・・・」

「だってあなたという方はこうでもしないと、いうことを聞かないではないですか。さて・・・」

両手を縛り上げて自分の上にまたがった隼人を満足げに眺めながら、骸がクスッと微笑んだ。それから素早く、シャツのボタンを外してしまった。

「ああ、良い格好です。写真にとって飾りたいくらいステキですよ」

「畜生・・・」

隼人が唇を噛むと骸は隼人の胸の飾りに軽く触れた。

「あんっ・・・」

「いい声がでるじゃないですか、さあ、お願いしてください」

「嫌だ・・・」

骸が隼人の雄を足で擦るように動かし始めると、隼人の頬が歪む。

「ほらご覧なさい。隼人様のお顔がこんなですよ」

骸は隼人の顎を掴んで部屋の隅に置かれている大きな鏡の前に顔を向けた。

そこには上気した顔の隼人が映っていた。

「やだ・・・やめろ・・・」

「強情ですね。もっとひどいことをしたくなりますね」

「あっ・・」

おもむろに両方の乳首を同時に摘まれて擦られると隼人は声をあげた。

隼人のズボンにはシミができはじめている。

その痴態を鏡で見せられながら骸はおもしろがっていた。

骸はこのプライドの高い隼人が最後まで折れないことを知っていて

わざとこんな風に楽しんでいる。

堕ちるのは時間の問題だが・・・

そこにタイミング良く時計のベルが鳴る

「おっとそろそろ来客のお時間ですね。仕方ないですね」

骸はまたクスッと笑うと、おもむろに隼人のズボンの中に手を入れた。

指先が隼人の雄を直接絡め取ったかと思うとその手を動かして刺激を与えた。

「あっぁぁぁ!!!やぁっ!・・・んくっ・・ううう」

溜まった欲望に刺激を加えられて隼人は遂に欲望の蜜を吐きだした。

骸はすかさず口をつけるとその蜜を吸っていく。

これが隼人と骸が交わした契約だった。

隼人の欲望は骸が側にいる限りこの男のものとなるのだ。

骸はその唇に隼人の唇を重ねると強く吸って余韻を面白がるようなキスをした。

「本当に強情な方ですね」

そう言いながらやっと両手首の戒めを解いて体を解放してくれた。

隼人は目の前の鏡に映った姿が自分でなければ良いと、

何度思ったことだろう。

しかし、骸を思いっきり睨めつけると全て服を脱いで

「シャワーを浴びてくるから着替えを用意しておけ」

と言い残して怠い体で、室内にあるシャワー室に向かった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手すごく嬉しいです。
こんなに読んでいる方がいると思えるだけで
すごく書き甲斐があります。(感謝

おかげさまで40000打を超えました。
それにあわせて拍手お礼イラストを1点追加しました。
いつも本当にありがとうございます。
嬉しいです・・・・

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2009年6月17日 (水)

69執事「終わりなき闇」 3

『勉強の時間』

勉強は隼人の寝室の隣にある部屋で骸が教えている。

マンツーマンの家庭教師

学校は隼人にはレベルが違いすぎて何のメリットもない。

隼人は12歳で博士号を取ってしまうほどの天才だった。

勉強と言っても一般の勉強ではない。

骸が隼人に教えているのは社会勉強が主だった。

机に向かって座っているとノックの音がした。

「入れ」

隼人が少し不機嫌に言うと扉が開いて骸がお辞儀をして入ってきた。

「さぁ始めましょうか」

おもむろに骸が隼人の座っている椅子に近づいてきて覆い被さるように顔を近づけた。

「な、何だ・・・」

「私はもう少し隼人様に礼儀をお教えしたいと思います」

なぜか耳元で囁かれて隼人はゾクッとした。

そのままいきなり耳朶を舐められる。

隼人は跳ねるように顔を骸に向けると骸が隼人の顔に顔を近づけてきた。

「何をする!お前・・・」

「ですから先ほどから私は言っているはずですよ」

その顔はもう真剣でどこか威圧感を感じられる。

「さぁ、隼人様私にキスしてください」

(なんでそうなる)

隼人はそう言いたそうに骸を見ていた。

すると骸は隼人の背中を撫でた。

その手は背中をゆっくりとなぞりながら腰の辺りまで降りてくる。

「やっ!・め・・」

隼人は骸に瞳で訴えたが骸は口元を僅かに上げて楽しんでいる。

(畜生!こいつ楽しんでやがる)

隼人はカッとなっておもむろに骸のネクタイを引き寄せると

チュッとくちづけた。

「あれ?今のは何ですか?」

「とぼけるな・・・キ、キスだ・・・」

隼人は精一杯にそう答えると骸は笑って一度隼人から体を離した。

そして後ろにあったソファに座ると偉そうに足を組んだ。

「ではあなたに教師として命令します。ここに来て私にもう一度ちゃんとキスしてください。今度はあなたから私にキスをしに来るのです」

「てめぇ」

「いけませんね。そんな口の利き方は、もう少し条件をつけましょう。私の上にまたがってキスしてください」

隼人は目を見開いた。


<つづく>



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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。
すごく嬉しいです。
さて気づけば原稿の期限が1ヶ月ぐらいです。
こっちは平行するつもりですが締め切り近くなると連載が止まるかもしれません。
なるべく止まらないように努力しますが
その場合はあらかじめご了承くださいませ。

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2009年6月16日 (火)

69執事「終わりなき闇」 2

隼人の両親が亡くなったのは、これまでに獄寺家が行ってきた数々の悪行の呪いであり代々受け継がれる。

使用人達の間でそんな噂が囁かれていたからだった。

隼人もそんな使用人達を無理に引き留めることもなかった。

そして広い屋敷にひとりぼっちになると、まるでその機をうかがっていたかのように

オッドアイの六道骸と柿本千種、城島犬、クローム髑髏の4人が隼人の前に現れた。

骸は隼人に契約を求めてきた。

契約をするのであれば隼人が生きている限り隼人の面倒を見るというのだ。

しかしその契約とは・・・


「今日の予定は8時朝食、その後15時までお勉強、16時にボンゴレ10代目の沢田綱吉様がお見えになります」

「えっ?!10代目が来るのか!!」

パッと明るく顔を輝かせて隼人が骸を見ると骸は

「はい」

と笑顔で頷いた。

ボンゴレ10代目の沢田綱吉は隼人が幼いときから両親同士も交流があり、隼人も綱吉のことを10代目と呼んで後を付いて歩くほど慕っていた。

そうはいってもツナは隼人と同じ年だった。

「本日はそのままディナーをご一緒してしばらく当家にご宿泊のご予定です」

「そうか、遠くから見えるからゆっくりしていただかないとな」

「はい、イタリアのワインとトマトを調達いたしました」

「そうか、楽しみだな」

ティーカップを片手に嬉しそうな隼人を見て

骸はにっこり微笑んだ。

「それでは食堂にてお待ちしております。」

支度を一通り終えてから骸は朝食のために

隼人の部屋を後にした。


「骸さまぁ~」

「なんですか?クローム」

「これ取れないんですけど・・・あっ!」

食堂に来た骸にクロームが食器棚から何かを取ろうとしていた。

骸はクロームが落としそうになった箱を片手で押さえながらバランスを崩したクロームも

もう片方の腕で支えた。

その後ろから犬と千種も付いてきた。

クローム髑髏は骸と一緒にこの屋敷で雇われたメイドだった。

小柄で華奢な体つきの上、片目を眼帯で覆っている。

見るからに病弱そうでメイドとしてやっていけるのか

隼人が尋ねると本人は大丈夫だと言ってきかなかった。

「お前達が取ってあげればいいじゃないですか」

「だってこいつ嫌がるんだびょん」

「めんどい」

「違います骸様、犬は何かにつけて私に触ろうとするんです」

「それはお前の誤解だびょん。お前なんか興味ないびょん」

「わかりましたせめて邪魔したくないなら仲良くしてください。そうしないとこの屋敷から追い出されますよ」

「はい」

3人は渋々協力しながら支度を始めた。

城島犬と柿本千種は骸とは古い知り合いのようだった。

犬は野生動物のようにギラギラとした目と鋭い牙を持っているが

骸の前では忠犬のように従順だ。

一方千種はおかっぱに眼鏡という犬とは対照的な外見で何を頼んでも

「めんどい」というのが口癖の割には、仕事はきっちりとこなしている。

犬は庭師、千種はコックをやっていた。

「全くあなたたちといい、坊ちゃまといい手がかかる・・・」

と骸は3人を見て

「犬庭のバラの木から枯れた花だけ切ってください。千種はトマトの皮をむいて、それからクロームは燭台を磨いておいてください」

「はーい」

3人に同時に指示を出すと骸は食堂へ行ってご隼人のために

朝食の支度を始めた。

隼人が食堂に姿を現すと、テーブルのイスを引いて座らせた。

「今日は何?」

「栗かぼちゃのスープとスクランブルエッグ、ラズベリージャムのトーストです」

「ふうん」

首に白いナフキンをかけるとテーブルの上のスープ皿にスープをサーブする。

「うん甘い」

「本日は隼人様のお気に入りの甘いメニューでございます」

「なぁ、お前何が楽しいの?」

トーストに手を伸ばしながら隼人が尋ねると

骸は横でその顔を見つめた。

「坊ちゃまが苦々しい表情をなさる時でございます」

「悪趣味・・・それと」

「失礼しました隼人様」

「わかりゃあいい」

骸が坊ちゃまと呼ぶなと言おうとした隼人に先回りして訂正した。

隼人は一通り食事を口に運ぶと銀色のフォークをテーブルに置いた。

「食後のお茶はアッサムでございます」

ふせてあったティーカップにコポコポと紅茶を注いだ。

食堂にチョコレートのような甘い香りが広がる。

「デザートは?」

「ストロベリーシャーロットです」

「なぁ、これうまいよ。食う?」

骸の前にフォークに刺したストロベリーシャーロットを差し出すと

骸は微笑んだ。

「早く食え」

「ではお言葉に甘えて」

おもむろに隼人の手首を掴むとその唇を塞いだ。

隼人はそんな骸の頭を抑えて整った髪をぐしゃぐしゃにした。

程なくして骸が離れて髪を整えていると隼人は頬を赤くして立ち上がった。

「ごちそうさまがまだですが」

隼人は横目で骸の顔をにらみつけた。

「悪い子ですね、お勉強の支度をしてお部屋でお待ちください」

骸は椅子をテーブルに戻しながら微笑んだ。



<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございました。
すごく嬉しいです。
久しぶりにこの小説をリニューアルしていると結構忘れていることが
多いです。
ま、新鮮と言えば新鮮なんですけど(苦笑)
夏まで時間がないのでそれなりに飛ばします。

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2009年6月15日 (月)

69執事「終わりなき闇」 1

『ローズティの朝』



「坊ちゃま・・・隼人坊ちゃま早く起きてください」

「うるさい・・・もう少し寝る」

「ダメですよ、起きないというなら私があなたを幻覚の世界へ導きますよ」

その言葉を聞いて隼人は飛び起きた。

広い部屋の豪華な寝室にはゴシック調の家具が置かれていて

それに合う毛足の長い絨毯と重みがありそうな長いカーテン。

そのカーテンを開けて束ねた骸はレースのカーテンはそのままにして窓を開けた。

古い屋敷だがよく手入れをされている。

隼人のこの部屋は2階の一番奥に位置していて窓からは広い庭が広がっている。

「やめろ!それだけは嫌だ!!」

隼人は天蓋付きの大きなベッドから体を起こした。

「はい、おはようございます。隼人坊ちゃま」

フワリとレースのカーテン越しに心地よい風が舞い込んできた。

その横で恭しくお辞儀をしながら骸は隼人の服のボタンに手を伸ばした。

「いい、自分でやる。それに坊ちゃまはよせといつも言っているだろ」

伸ばされた手から逃れると隼人は自分でパジャマを脱ぎ始める。

この屋敷の主である獄寺隼人はイタリア系の貿易商の息子で

まだ隼人が幼かった頃に両親を亡くしてからずっとひとりぼっちだった。

獄寺家の財産は莫大でこのイギリス王朝さえも一目置くほどだ。

しかし、それは表向きの話。

実際はマフィア等との関わりもあり、かなり危ない仕事もこなしていた。

「これは失礼いたしました隼人様。お着替えはおひとりで大丈夫ですか?」

「ああ、いいからお茶でもいけてくれ」

「かしこまりました」

骸はベッドの横のテーブルに置かれている

ロイヤルコペンハーゲンのティーセットに手を伸ばした。

<"ms>

骸がティーカップからカップに注ぐと薔薇の香りが漂った。

「今朝はローズティでございます。バラの香りをお楽しみください」

カップを受け取る隼人の首にタイを回して骸が結ぶ

「いつもながらお美しいキメの細かい肌と誘うような唇でいらっしゃます」

「ば、バカ・・・ちっ!」

隼人は手にしていたカップを落としそうになって慌てると

そのカップに骸が手を添えて、もう片方の手で隼人の背中を支えた。

「大丈夫ですか?隼人様」

「ああ・・・」

目の前にあった骸の顔を見て少し頬を染めた隼人は、骸の白い手袋をはめた手を掴んで

ベッドを下りた。

この六道骸が獄寺家の執事として働き出したのは

隼人の両親が亡くなってから間もなくのことだった。

それまでいたたくさんの家の使用人達は

隼人の両親が亡くなると、まるで示し合わせたように全員が去っていった。

そして口々に隼人に言ったことは

「呪われた家系が怖いのでやめさせてください」

隼人の両親の死因は変死だった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。
すごく嬉しいです。

やっとまた「69執事」が始まりました。
これは夏コミ用原稿です。
最後までここに掲載できるかどうかは疑問ですが
頑張りたいと思います。
では皆さん生ぬるい目で見守っていただけると嬉しいです。
ところでこれのオフって限定30冊とかでも大丈夫かな?
どうせ本にしたところで欲しくはないですよね~
小説だとページが多い分高くなるし・・・
厳密には売る分って20とかしかないかも(爆)
おま、何しに夏コミ参加するの?!とつっこまれそうです(笑)
それはもう皆様のステキ本をあさりにですわんvv

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2009年6月11日 (木)

20年桜 撫子桜-7(最終話)

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。


右にはディーノ左には雲雀が眠っている。

ディーノの肩の上にはなぜか雲雀が可愛がっている黄色い鳥がその上で毛繕いをしていた。

獄寺はその鳥に指先を向けてつつかせながら微笑んだ。

「こいつら無茶しやがるけど俺は2人ともうけとめてやるぜ」

鳥に向かって呟いた。

鳥は首をかしげて雲雀の肩に飛んでいく。

その鳥を見ようと寝返りをうつと雲雀と目があった。

(聞かれた?!)

獄寺は僅かに焦って苦笑いをしながら

「おはよう」

と言うと雲雀はフッと笑った。

「ねぇ、君は約束を覚えていたんだね」

雲雀の言葉に満開の桜の木が視界に広がった。

「20年前のか・・・俺は必ずお前の元に戻ってくる」

「この桜が咲き続ける限り待っていて欲しい」

その声は後ろから聞こえる。

(ディーノ?!)

獄寺は20年前に雲雀とディーノに同じ約束をしていた。

ディーノには両親暗殺の一件で雲雀には獄寺の家族の一件で

シャマルに記憶を消されてしまっていたが

満開の桜を見るたびに誰かと交わした約束がよみがえって来た。

「でも、それ記憶がなくなる前に2人同じ約束したってことだぜ」

ディーノが獄寺の髪を撫でながら呟いた。

「咬み殺す」

雲雀が獄寺の顎を捕らえた。

「おっと恭弥、それは俺のだぜ」

ディーノが同時に向き直った。

同時に2人が唇を重ねる。

獄寺はこれから先こんなことになるのかと思うと

複雑な思いだったがこうして3人でいられたら幸せだと心から思えた。

もう記憶なんか消さなくても大丈夫。

あの満開の桜を3人でいつか見に行きたいと思っていた。

<おわり>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手をおしていただいた方
本当にありがとうございます。愛してますvv

すみません
突然終わりました。
本当に書いていたら終わりが見えたので
ここで終わっておきます。(苦笑)

さて夏コミが当選して過去連載していた
「69執事」のオフを作るつもりです。
その改訂版をうPしていこうかと思います。
web小説のオフってどうかと思いますが
それが原稿の早道なのでそうします。
なんとか7月中旬までに終わらせる方行で進めたいと思います。
またお付き合いしていただけると嬉しいです。

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2009年6月10日 (水)

20年桜 撫子桜-6

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

一体今日は何時間裸のままなのかと思う。

いや、疾うに日にちは変わっているのだと獄寺は呆然と考えていた。

2人は飽きることなくそんな獄寺の体に唇を這わせている。

雲雀が腹から上で下はディーノのようだ。

何となく自然にそんな配置になっている。

2人になるとお互いに意識しているからか甘く囁く言葉が聞こえてこない。

無言で丁寧に獄寺の体への奉仕を繰り返す。

そのせいで獄寺が聞かされるのは聞きたくもない自分自身の鼻にかかった甘い声のみだ。

もういい加減喉がからからだった。

それに気づいたのか雲雀が横に置いてある水を口に含むと口移しで飲ませてくれる。

飢えた子供のように夢中で雲雀の口に吸い付くと

ディーノの舌打ちが聞こえた。

「隼人挿れるよ」

それだけ言うと足を持ち上げる。

雲雀はまだ口づけている。

獄寺は少しでも水が欲しくて雲雀の舌に舌を絡める。

同時に下から突き上げられて雲雀にしがみついた。

ディーノは乱暴に何度も突き上げてくる。

獄寺はついに雲雀から離れた。

「やぁ・・・も・・おねが・・ディーの・・ゆる・・あん・・」

掠れる声でそう言うとディーノが少しだけ満足そうに獄寺の髪をかき分けた。

雲雀の視線を感じると余計にただ見られている羞恥で体が熱くなる。

「ディーノ・・・やめ・・ああ・・くぅぅ・・んん・・」

次第に声が大きくなる。

すると雲雀は自らのものを出して獄寺の口に入れた。

獄寺はいきなり口に入れられたが逆にそれに吸い付いた。

ただ喘いでいる姿を見られているよりは

口から出る声を止められるこの方がましだと思った。

獄寺からは2人の表情は見えない。

一体どんな顔で同時に一人の男を抱いているのか

あまり考えたくもない。

だからわからない方がいいのかもしれない。

やがてディーノの動きが速くなると雲雀も獄寺の頭を掴んだ。

競うようにして2人は同時に欲望を獄寺の体にまき散らした。

温かいものが体にかかると獄寺はそのまま意識をなくした。

意識がない間、誰かが体を洗っているような感じがしていた。

とても心地よくて優しかった。

夢の中の出来事なのだろうか?

瞳を開くと真っ新な白いシーツの敷かれたキングサイズのベッドの上にいた。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいて嬉しいです。
本当にありがとうございました。

ああ、ちょっと知識不足で・・・3人の場合どうするのか
よくわかりませんでした。
とりあえず獄寺君が気絶するくらいの快楽を2人に与えてもらいました。こんな文章で伝わったかどうか不安です。
快楽というより陵辱っぽいとか思いますよね(苦笑)
そこは多めに見てやってくれると嬉しいです。

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2009年6月 9日 (火)

20年桜 撫子桜-5

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。


えらいことになってしまった。

この2人はこんなところで意気投合する。

今まで気づかなかったけどこの2人は子供の頃から似ていたのかもしれない。

獄寺はふとそんなことに気づいた。

「ねぇ、聞いてるの?」

雲雀の声が耳元から入ってくる。

この男が言葉で責められるとは考えられない。

逆ならばあるかもしれないが、そう言う意味では2人は正反対かも知れない。

考えるとおかしくて獄寺はクスッと笑ってしまった。

「余裕あるね隼人・・・」

ディーノがその様子を見て口元を上げる。

こんな風に笑うときはきっととんでもないことを考えているに違いない。

耳元の受話器からは何も聞こえてこない。

雲雀は何をしているのだろう?

「おい」

獄寺は受話器に声を掛けた。

「あれ?彼はどうしたのかな?」

ディーノは受話器を持って直接電話口に出てみた。

「面倒だから君もここに来れば?君の言葉攻め俺も聞いてみてぇし」

ああ、そういうことかと獄寺が嘆息を漏らした。

「隼人も何か言ってあげなよ。早く来てディーノと一緒に俺を良くしてくれないともう満足でない体なんだからとか・・・」

「なっ、てめっ、何を!!」

ディーノの言葉に今更ながら首まで赤くなる。

「ほらほら隼人俺がキスしてやるから」

わざと電話の向こうに聞こえるようにチュッとキスをする。

雲雀がプツッと電話を切る音がした。

とうとう怒って切りやがった。

最初からディーノと雲雀では雲雀の方が分が悪いに決まっている。

獄寺はそう思ってディーノに体を預けていた。

ディーノはなぜかずっとニコニコと微笑みながら獄寺の体を仰向けにしたりうつ伏せにしたり人形のように自由に動かしながら獄寺のいいところを攻め続ける。

「あっ、はぁ・・・」

獄寺もいつの間にかディーノの愛撫に没頭し始めていた。

甘い声が掠れるほど漏れ続けている。

ベッドに仰向けになった瞬間人影に気づいて

獄寺はギョッとした。

「やあ、ずいぶんと楽しそうだね」

雲雀はつり上がった瞼の隙間からキラキラと瞳を輝かせて獄寺を見下ろしていた。

(本当に来るとは・・・でもどうしていきなり部屋に入れる?)

獄寺がそう思ったことをディーノが獄寺のいいところを舐めながら答えた。

「俺が鍵を開けて置いたのさ」

「あっ、やっ」

しゃべる振動がいいところに響いて獄寺は体をもだえさせた。

雲雀はまだ見下ろしている。

「みる・・な・・・」

獄寺はそれでも羞恥に体を丸めようとするがディーノに逆に開かれた。

「恭弥見てみろ、隼人はこんなに淫乱だぜ」

赤くぷっくりと腫れぼったい乳輪に尖った乳首、雄の先端からはとろとろと透明な蜜が溢れ出している。そとてだらしなく開いた唇の端からはヨダレが流れ出して瞳はとろんと潤んでいた。

「やあ・・・」

雲雀はそんな獄寺の唇を塞いだ。

優しいキス・・・この男は見かけによらず行為が優しいと獄寺は雲雀に抱きついた。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございます。
すごく嬉しいです。

さて、こんな展開でまたごめんなさい(土下座)
もうダメです。変すぎです。
でもね獄寺君選べないんですよ。
一途な彼も良いけど選べない彼もありかなぁ~と
そうすると3人になってしまった(苦笑)

ところで夏コミ受かりましたvv
初参加です。いよいよ「69執事」
のオフ本活動開始です。
初の小説本作成です。(できるのか?!)
あれ話長いのと内容がちょっとあれなんでリニューアルしないといけないんですが
どうも一度書いたものを直す作業が苦手で、投稿とかもほとんどしていません。
というか全然か(笑)ブログは楽だね。
間違ったらこっそり後から修正がきくし(オイッ!)
オフが忙しくなったら止まるかも知れませんががんばります。

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2009年6月 8日 (月)

20年桜 撫子桜-4

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

獄寺は何度目かの絶頂を迎えながら窓の隙間が白っぽくなってきたことに気づいた。

ディーノにも少しだけ疲れが感じられた。

彼の金色の美しい髪も今は汗でぐっしょりと濡れている。

でも薄く開いた瞼からのぞく青い瞳は南国の海のように透き通っていた。

獄寺がグイッとディーノの腕を掴んだ指先に力を入れた。

ディーノはそれだけで少しだけ微笑んだ。

眩しそうに片手をかざして窓の方を見た。

だがすぐに獄寺に視線を戻すと数え切れないほどされているキスをもう一度落とした。

何度されても飽きることがないこの男のキス。

その形の良い唇と巧みな舌で何度でも酔わされる。

ディーノはたまに瞳を開けて獄寺がどんな顔をしているのか確認をする。

いつだって意地の悪い行為から始まるのに最後には溶けそうなほど甘い。

それはこの男に与えられた特権なのかもしれない。

獄寺は瞳を閉じたままその余韻に身を投じている。

何度していても飽きないディーノとの行為。

逃げ出しても自ら戻ってきてしまうのはそんな理由からなのか

それとももっと別の記憶と一緒に封じ込められた何か。

賑やかな携帯電話の着信音が鳴る。

その音に突然、長い夢から目覚めた気がした。

獄寺の携帯電話をディーノが手に取った。

今までとは違う顔でその電話の画面を見る。

携帯電話は鳴り続いている。

ディーノはボタンを押すと獄寺の耳元に受話器を押しつけた。

「おはよう。君、良い度胸してるよね」

「何の話だ」

雲雀だった。いきなりそう言われて獄寺は思わず不機嫌に答えた。

「あれから何か言ってきてもいいよね」

どうやら控え室から放置された雲雀は獄寺が何かを言ってくると思っていたらしい。

獄寺もシャマルとの会話で全て忘れていた。

「ごめん」

獄寺が小さい声でそう言うと

「何?聞こえないよ」

「あっ、ん・・」

ディーノがおもむろに獄寺の雄を咥えてしゃぶり始める。

獄寺が鼻にかかる甘い声を漏らしたことに

雲雀は気づいた。

「ああ、あいつがいるの。ふーん」

雲雀はそう言うと受話器の向こうで微笑んでいる雰囲気が漂った。

「じゃあ電話切ろうと思ったけどやめた」

「なっ!・・・やめっ・・・てっ・・・」

獄寺は2人に抗議しようとして失敗に終わる。

「耳からか直か隼人がどっちに反応するか試してみよう」

ディーノが電話口でそう言った。

「ふざけんな」

「いいね。負けないよ」

雲雀の意地悪な声がそう答えた。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいて本当にありがとうございます。
いつも同じことばかりですが、嬉しいです。
もうこんな内容のない小説でも読んでくださる方がいると思うとがんばれます。
これはパラレルで大人なので獄寺くんのことを
いじめてます(笑)
本当にスミマセン(土下座)

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2009年6月 5日 (金)

20年桜 撫子桜-3

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。



ディーノのそこはまだ硬そうに閉じている。

獄寺の欲望を突き立てるにはあまりに狭すぎる。

いくら本人がそうしろと言っても多分このままでは無理だと獄寺は思っていた。

ふと視線の端にベッドサイドテーブルに乗ったガムシロップが目に入った。

ディーノを待ちながらアイスコーヒーを飲んでいた残りがガラスのボトルにたっぷりと残っている。ついでにコンデンスミルクもある。

獄寺はそれを手に取るとおもむろにディーノ雄にたらりとたらした。

「隼人」

いきなりヒヤリとした冷たさが体に落とされてディーノが獄寺を見つめて微笑んだ。

「良い考えだね」

いつもいつも自分ばかりがディーノに追い詰められているのに

ディーノは逆の立場になっても

微笑む余裕があるのが無性に悔しかった。

獄寺はその部分に自分の指を突き刺した。

ディーノの顔が少し強ばった。

やはり最初の痛みは感じるらしい。

ベタベタしたガムシロップだとかえって滑りが悪く感じて

獄寺は今度はコンデンスミルクを垂らす。

するとディーノ体のそこはまるで欲望を吐きだした後のように

白く濁ってぬるぬるになった。

獄寺の雄がドクンと質量を増した。

こんなことで興奮するなんてやはり自分は男であることが嬉しい。

ディーノの蕾に突き刺している指は今3本入ってくちゅくちゅと音を立てながらかき回す。

「あっ、・・・くん・・・」

いつもは自分が漏らしている吐息をディーノが小さくて短くはき出す。

ディーノがそこで感じているとなぜかいつも自分がディーノにされていることを思い出してその感覚が甦る。

同時にディーノの蕾に自らの楔を押しあててみると僅かにそこが吸い付いてきた。

「あああ・・・ディーノ・・・俺も・・・」

ディーノの中に入れながら自らも入れられることを想像すると

たまらなく腰がうずいてくる。

ディーノはそんな隼人に口づけて隼人の楔を抜き去ると

体制を逆にした。

「やっぱり俺は隼人に入れる方が好きだ。お前も入れられる方が良いみたいだな」

獄寺の蕾はまだ慣らされていないのにディーノはコンデンスミルクをそこに垂らすと

一気に差し入れる。

「ああああっ・・・ディーノ!!!」

獄寺が叫ぶように大きな声を上げた。

「そんなに欲しかったのかお前」

ディーノは突き立てた楔を獄寺の中でぐりんと回す。

「ああ・・んんん・・・やぁ・・」

獄寺は先程ディーノの中にいただけでもイキそうだったので

その刺激に耐えきれずに一気に自らの欲望をまき散らした。

ディーノはベタベタの自ら下肢を獄寺の体になすりつけながら

あちこちを愛撫する。

獄寺はおかしくなりそうなほど体はディーノを欲しがっていた。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございました。
こんな小説で本当にスミマセン
もうとりあえず読んでいただけると嬉しいです。

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2009年6月 4日 (木)

20年桜 撫子桜-2

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。
また今回は少しだけリバ要素を含みます。苦手だと思われた方はここから引き返すことをおすすめします。

ベッドの上の布がこすれる音だけが部屋に響き渡っている。

ディーノは獄寺の唇を塞ぎながら慣れた手つきで

獄寺の着ていた服を全て脱がしていく。

ベッドの布団の上で体を器用に動かしながら

獄寺自身もその動作の手伝いをしている。

ディーノの指先は服をはぎ取りながらも獄寺を喜ばせることを怠らない。

口からは彼の舌が獄寺の口の中の感じやすい上顎の部分を丁寧になぞっている。

足は曲げながら上手に膝で獄寺の袋を刺激する。

一糸まとわぬ姿にされてまじまじとその体を見下ろされると

今更ながら恥ずかしさがこみ上げて思わず両手で胸と雄を隠した。

ディーノはその両手をやさしく掴んでその手の甲に唇を押しあてる。

その仕草が何とも照れくさくてディーノから顔を背けると

口づけた手の先からディーノの唇はいきなり

まだおとなしくしていた獄寺の雄へと降りた。

そこから顔を見上げられてキラキラと光る瞳が逆に獄寺を刺激する。

なんとも嫌らしい舌使いで獄寺の花茎に手を使わずに舐めあげている。

獄寺が視線を向けるとその姿が目に飛び込んで来て

自らの欲望が満たされていく様がよくわかった。

驚いたことにディーノは自らの尻を獄寺の顔の部分持ってくる。

ディーノのまだ見たこともない秘密の部分が目の前に蠢くのを見て

獄寺はそこに指先を伸ばした。

ディーノの蕾はピンク色でキュッと硬い。

双丘を両手で割り開くようにしてそこに舌を這わせてみると

獄寺の雄を咥えたディーノが強く吸い上げて

ジンとした刺激が獄寺の背筋を走った。

ディーノのプレイはいつだって新しくて刺激的だ。

そのために今日は自らの秘められた箇所を獄寺の前に晒しだしている。

獄寺がディーノの蕾を舐めながらゆっくりと人差し指を入れていく。

するとディーノは獄寺の花茎と袋を同時に口に含んだ。

思わず獄寺は体を反らせてディーノの蕾から離れる。

しかしディーノは足で獄寺の顔を挟んで動けなくしてしまった。

チロッとその足の付け根を舐めると同時にディーノも同じことをする。

今度は蕾に指を入れるとディーノもまだ触れていなかった獄寺の蕾にいきなり指を埋め込んできた。

「ああっ!いゃぁ!」

獄寺はいきなり大きな声を上げるとディーノは

「隼人が俺に入れてみなよ」

と口元を上げて微笑んでいる。

ディーノの足を片方持ち上げるとすっかり起ち上がっているディーノの雄の奥に

少しだけ緊張を隠せない秘めやかな窄まりが見えた。

獄寺はそれだけで興奮していた。

「おれ・・・が・・・」



<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございました。

ごめんなさい(土下座)。。。
いえディノ獄に変わりはないのですが
プレイの部分にリバが発生してしまいました。
Dノさんはどっちでもいけそうなタイプなのでつい・・・出来心です
お許しください。

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2009年6月 3日 (水)

20年桜 撫子桜(なでしこざくら)-1

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シャワーを浴びてからミネラルウオーターのボトルを冷蔵庫から取り出して

窓辺のソファに座ってそれを口に含んだ。

喉を通る冷たい水が火照った体に心地よかった。

ディーノはまだ帰ってこない。

早く帰って抱いて欲しかった。

何もかも忘れられるほどいたぶられたかった。

獄寺はそんなことを考えている自分がおかしくて僅かに口元をゆるめてソファに体を沈めていた。

静まりかえった部屋に人の気配を感じたのはそれから間もなくのことだった。

ドアを振り返った獄寺の翡翠の瞳には

金色の髪をした碧眼の美青年が映し出された。

まるで映画のワンシーンのように間接照明の淡い光に照らされた顔は

古代ローマの彫刻のように美しい。

彼は言葉もかけることもなく獄寺のもたれかかっているソファーの横に座った。

獄寺の横にもたれかかると僅かにアルコールの臭いがする。

「酒臭せぇぞ」

獄寺の言葉を聞きながらその銀色の髪に手を伸ばしてきた。

まだ声を聞かせてはくれない。

獄寺はその瞳を真っ直ぐに見つめていた。

キラキラと宝石のような瞳で見つめ返されて僅かに目を細めると

ディーノはその唇を塞いだ。

柔らかい唇が重ねられると僅かに開いた唇の隙間から酒の香りのする舌が

獄寺の舌に絡まってくる。

極上のシャンパンの香りのするディーノの舌の動きだけで

獄寺の理性を少しずつ取り除いていく。

「・・・うっ・・・ん・・・」

獄寺はぐったりとした体をディーノに預けると

ディーノはその唇を離した。

ソファーから立ち上がると獄寺の体を抱き上げる。

まるで王子がお姫様を抱きかかえるかのような仕草に獄寺はとまどいを覚えた。

不安定な腕の中から広いベッドに運ばれて下ろされると

ディーノは覆い被さってもう一度キスから始めた。

日付はもう変わっているはず。

明るくなるまでの時間もきっと限られているが

今の2人にはそんなことはどうでも良かった。


<つづく>

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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいて嬉しいです。
本当にありがとうございますvv

さて、このお話も意外に長いものになりました。
既に長編になっております。
長い小説は書きながら愛着がわいてきて
どんどん長くなる傾向があります。
そろそろ終わりを考えておりますがうーん。。。。

あ、夏コミ近いですね。
今後自分はREBORN!ジャンルはマンガじゃなくて
小説で参戦しようかと考えています。
でも校正とかかなりめんどいから無理かなぁ~

WJ読みました。
ネクタイ結べない山本と10代目・・・あれっ?並盛の制服って
ネクタイじゃなかったでしたっけ?
細かい突っ込み入れたくなりました(笑)

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2009年6月 2日 (火)

20年桜 真桜-17

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※この小説は18歳以下の方の閲覧を禁止させていただきます。

食事を済ませて

獄寺は大きな窓越しに広がる海を眺めていた。

シャマルの話はある程度覚悟はしていたが、やはりショックだった。

だがこの男には悪気がないこともわかっている。

自分にとって都合の良い記憶しか残っていないことが救いだったのかどうかはわからないが、この男はそう思ってしたことなのだ。

大きな手のひらが獄寺の頭に乗せられてくしゃりと髪を撫でる。

「そろそろ帰らねぇと、あいつが嫉妬に狂うぜ」

「もう狂ってるさ」

獄寺は微笑んでシャマルの顔を見上げていた。

「そんな顔されても生憎俺はお前を満足させられる体力は残っちゃいねえからな」

「バカ、何を勘違いしてやがる。俺はこの静かな空間にもうしばらくいたいと思っただけだ」

獄寺は少しだけ慌てて頬を染めた。

その頬をシャマルが掴む。

「それがお前の罪だ隼人。自分で気づかねぇから周りの奴らが放っておけねぇんだよ。俺は慣れてるから勘違いもねぇけどな。」

「なぁ、俺はあんたといるとあんたは辛いのか?」

思いがけない申し出にシャマルは苦笑いをする。

「それはお前が2人よりも俺を選びたいという申し出なのか?」

「そうじゃねぇけど、こうしていると家とか家族といるみてぇに気が楽で休まるんだ」

「ほう、やけに素直だな」

シャマルはテーブルに置かれていたワインを飲んだ。

「なんてな。帰ろうか」

獄寺はそんなことは許されないことだと一番良く知っていた。

シャマルは肩をすくめて少しだけ残念そうな顔をする。

「もうこれ以上、お前の記憶は奪いたくねぇからな」

ため息混じりにそう言うと

「さて、帰ろうか」

とレストランの部屋を出て行った。獄寺もそれに続く。

ハイウェイを走ってディーノのマンション付近に車を止めると

どこからともなくディーノの部下が姿を現した。

「獄寺さん困りますよ」

ロマーリオだった。

「じゃ、間違いなく渡したぜ」

獄寺が車を降りてその腕をロマーリオが掴むのを見ると

シャマルは車を降りるわけでもなく走り去ってしまった。

「俺は誰の所有物でもねぇ。どこで何をしようと俺の勝手だ」

獄寺はロマーリオの腕を払ってマンションの入口に向かう。

他の男が先回りをしてエレベーターのボタンを押すとすぐに扉が開いた。

獄寺はエレベーターに乗り込んで最上階のボタンを押した。

「ディーノが帰ってくる前でほっとしやしたぜ」

ロマーリオが胸をなで下ろすのを見て獄寺は僅かに微笑んだ。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を押していただいてありがとうございます。
すごく嬉しいです。
やっとシャマルの話が終わりました。
シャマルは獄寺君にとってお父さんみたいな存在です。
さてここからまた章が変わります。
またディノ獄展開です。

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2009年6月 1日 (月)

20年桜 真桜-16

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グラスがテーブルの上を転がって獄寺の手に当たった。

獄寺はそれを掴んでデーブルに立てた。

「お前のためだと思ってやってきたがやはりお前にとっちゃあショックだな」

吐きだした煙草の煙が窓の外に流れていく。

獄寺は黙ってシャマルの方を見つめていた。

「2回目の記憶はずぶ濡れで倒れてお前がディーノに拾われる前に消した。」

「どうして・・・」

「お前の記憶を消した理由は言えない。言うくらいなら最初から消さねぇよ。こいつは俺が墓場まで持って行く定めだ」

シャマルはいつの間にか獄寺の後ろに立っている。

その両腕で獄寺の体を後ろから抱いた。

「お前は俺が守ると決めてたからな」

獄寺は顔にかかるシャマルの髪に触れた。

「雲雀もディーノもお前を守ると言った。どっちを選ぶかはお前が決めることだ。そして2人ともお前がまだ子供の頃に出会ったことがある。こいつを運命と呼ぶならロマンチックでいいんだけどよ」

獄寺の頬にシャマルの唇が触れた。

「今になって少しだけ惜しいことをしたと思うがな。」

その両手が獄寺の頬に添えられて真っ直ぐにその瞳を見つめている。

「隼人・・・お前は誰よりも愛しい俺の子だ。誰がなんて言おうとお前に何かあれば何度だって俺はお前のために記憶だって何だって消してやる。」

するとフッと獄寺が笑った。

「もうこれ以上、人の記憶を消すのはやめてくれ。俺のためだと言いながら結局は自分が辛いんじゃねぇのか?まあ、言いたくねぇっていうならそれでもいいけど。俺はどっちも選ばねぇ。どっも好きだし約束した。それじゃあダメか?」

シャマルはぽんと獄寺の頭に大きな手のひらを乗せてから椅子に座った。

「悪かねぇ選択だが、あいつらが納得するかどうかは知らねぇぞ。ディーノなんざお前をいたぶる癖があるだろう」

「もう慣れた。それにあいつはあいつなりの寂しさを紛らわす方法なんだろう」

「雲雀は逆に離れていくかもしれねぇぜ」

「いや、それはない。あの満開の桜の下でした約束を彼は忘れない」

するとシャマルの眉間にシワが寄った。

「なんでそれを覚えていやがるんだ?」

獄寺はグラスにワインをつぎ直してからそれに口をつける。

「さあな、多分俺の五官が覚えていて雲雀に触れられてそれが甦ったのかもしれねぇな」

「まさか」

獄寺は微笑んでシャマルのグラスにもワインをついでやった。


<つづく>


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読了、お疲れ様でした。
web拍手を送っていただいてありがとうございます。
すごく嬉しいです。
さて、やっと謎解きが終わりました。
結論も出ました。
あとは2人がどうするかです。
あなたはどうすると思いますか?
自分はやっぱり男同士なら3人もありだと思います。

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