69執事「終わりなき闇」14
『客間の退屈しのぎ』
「獄寺君どうしちゃったんだろう?あれきり戻らないなぁ~雲雀さん獄寺君に何かしていなければいいんだけど・・・」
「ほう、ご存知なんですか?」
「ひぇ~骸さん?いつからそこにいたの?」
ブツブツと言っているところに突然姿を現した骸に、独り言を聞かれて恥ずかしくなり、ツナは少し赤くなった。
「おや、隼人様もそそられるかたですが、あなた様もなかなか劣りませんね。あなたの執事が間違ってしまっても仕方ないのでしょうか?」
「何を馬鹿なことを・・って、えっ?!やっぱり雲雀さん獄寺君に何かしたの?」
そう慌てるツナにスッと骸は跪いて手を取ってその手に口づけた。
「未遂です。私がおりますのでそんな心配はございません。ただ・・・」
そう言って言葉を切った骸にツナは
「ただ何?」
と尋ねると骸は真っ直ぐにツナの瞳を見た。
「隼人様にはしばらく反省していただいておりますので、ご用があったら私に申しつけください。さて」
と骸が立ち上がってツナの側に一歩近づいた。
「な、なに・・・」
「あなた様が退屈なさらないようにお相手いたしましょう」
目の前で見つめられてツナはまるでへびに睨まれた蛙のように身動きがとれなくなった。
「いいいいいいよ・・」
ツナはじりじりと後ろに下がっていった。
「おっと」
スッと骸の腕が伸びてツナの体を後ろから抱える。
「放して」
「いえよく見てください。危ないところでした。」
ツナがふと後ろを振り返ると、あと一歩下がっていればテラスへの段があり転がってしまうところだった。
「ありがとう・・・」
誤解した自分がちょっと恥ずかしくなり視線を游がせた。
「いえいえ私は執事ですから」
と骸が抱いているツナの顔の間近で微笑んだ。
「ねぇ、人の主人と何いちゃついているの?」
そこに突然不機嫌な声が聞こえた。
部屋の入り口を見ると客用寝室にいたはずの雲雀が立っている。
「ほう、ここまで来られないというのは嘘だったんですか?」
骸の視線が冷たく注がれると雲雀はフッと笑った。
「僕は感が良いんだよ。それより彼と離れてよ」
「はあ、これはこれは失礼しました。でも、綱吉様は隼人様に劣らない抱き心地でした。」
「な、何言ってるの?骸さん」
ツナが真っ赤になって訂正するが、同時に雲雀の仕込みトンファが骸の顔をかすめていた。
「おっと乱暴な方ですね。あなたがいらしたならこの方はお返しいたします。私はご主人をお迎えに行ってきます。ではしばらく失礼します」
サッと身を翻して骸が部屋から出て行った。
それを見送ってツナが嬉しそうに雲雀を見ていた。
「雲雀さん・・・」
「・・・・」
雲雀は無言でツナを見つめた。
web拍手をありがとうございました。
すごく嬉しいです。
まだココログの調子が良くないみたいですが
読んでいただけて嬉しいです。
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