« 69執事「終わりなき闇」17 | トップページ | 69執事「終わりなき闇」19 »

2009年7月 8日 (水)

69執事「終わりなき闇」18

「10代目、お待たせしてす・・・・」

勢いよく扉を開けた隼人は顔を真っ赤にしてもう一度ドアを閉めた。

どうやらマッサージしているだけの2人の会話と体制で隼人は勘違いしてしまったらしい。

「骸、今のはどういうことだ」

「さあ、僕は何も見ていません」

骸は気づいていたがあえて何も言わなかった。

「そうか」

「はい」

隼人はドアの前でしゃがみ込んでその前に骸が体を屈めた。

「で、隼人様どうしますか?」

「一足先にダイニングへ行くから、お前から2人に伝えてくれ」

「イエスマイロード」

隼人が立ち上がるために肩を貸しながら骸は微笑んだ。

『楽しい晩餐?』

「隼人様支度はほぼできています。あとは犬がテーブルの花を持ってくれば終わりです」

隼人がダイニングルームに入るとテーブルの上に食器を並べていたクロームが眼鏡の端を持ち上げながら俯きがちにそう伝えた。

「ああ」

隼人は窓の外をこちらに向かって走ってくる犬を横目で確認してテーブルの奥にある自分の席に腰掛けた。

「あ、ごめんなさい・・・ご主人様。イスをご自分でひかれるとは」

クロームが慌てて申し訳なさそうに寄ってきたが隼人は片手を上げてそれを制した。

「気にするな、そのくらい僕でもできる。もうここは良いからキッチンで千種を手伝ってこい」

「はい、そうします」

クロームがお辞儀をしながらダイニングを後にした。

「やれやれ」

隼人はテーブルに両肘をついて顎をその上に乗せた。

ふと先程の光景が目に浮かんでぽーっと頬が熱くなってきた。

それを打ち消そうとテーブルの中央にある水の入ったポットに手を伸ばす。

「お申し付けくだされば僕がやりますよ。水ですか?」

いつの間にか後ろに立っていた骸に隼人は初めて気がついた。

「音もなくオレの後ろに立つんじゃねぇ。吹き飛ばされたいのか」

「クフフフフ。これは失礼しました。吹き飛ばされるのはごめんですね」

骸がポットを持って隼人の横に立った。

「おや、お顔が赤いですね。熱でもあるんでは?」

「うるさい!離れろ!」

骸が片手で隼人の額に触れようとすると隼人はその手を払いのけた。

同時にポットから少量の水が飛び散り隼人の顔にかかりそうになった。

シュッ!

その瞬間に何かが飛んできてその水を見事にはじき飛ばした。

「えっ?!」

「・・・・!!」

隼人と骸は同時に入口の扉の方を見るとツナの横に立つ雲雀が片方だけトンファを構えていた。

飛んだ方向を見るとそれはまさしく雲雀のもう片方のトンファだった。

しかし部屋の家具や壁は一切傷つけずにそれは床に落ちている。

「す、すげぇ・・・」

隼人は雲雀の顔を見てそう呟くと、隣に立っていたツナも嬉しそうに頬を少しだけ染めて雲雀を眺めていた。

骸は逆に面白くなさそうに雲雀のトンファを拾って雲雀に手渡しに行った。

「ご主人様のためにありがとうございました。でももしも少しでもそれが我が主人を傷つけたときには僕はあなたを許しませんよ」

「骸、口を慎め」

「これは失礼しました。マイロード」

「僕はそんなミスはしないよ」

「雲雀さんもういいよ」

骸と雲雀の間で目から火花が散っているのをお互いの主人がなだめた。

「まあいいでしょう。それより綱吉様お食事のご用意が整っています。こちらのお席にどうぞ」

骸が隼人の正面の席を勧めるとツナが

「ありがとう」

と引かれたイスに腰掛けた。

骸はそのままキッチンに料理をとりに行ってしまった。

横には雲雀が立った。

「お前も座れ」

「僕はいいよ」

隼人が雲雀にも席を勧めたが雲雀はあっさりと断ってツナの横に立って世話を焼く。

(どうしよう・・・獄寺君の正面でオレ絶対に勘違いされたよな・・・まともに目を合わせられないよ)

冷静になり、先程の場面を隼人に見られたことを考えるとツナは正面に座っている隼人の顔が見られない。

一方隼人は雲雀の視線を感じてそちらを見ると彼が何か目で訴えていた。

(何だ・・・)

雲雀はしきりに窓外の東屋を目で示す。

(あそこに来いってことか・・・どうして)

しかし隼人は軽く頷くと話題を切り出した。

「10代目、今日のメインディッシュは」

ツナはその言葉にやっと顔を上げた。

<つづく>

にほんブログ村 小説ブログ BL小説へにほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ にほんブログ村 漫画ブログ 同人(ノンアダルト)へ

ヒバ獄をポチッと!





読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。
PCが壊れました。
今週の更新はここまでになると思います。
ごめんなさい。
原稿の締め切りも迫ってきたので
夏コミ前にここに全てをアップするのが困難になってきました。
多分オフ本の方が早いと思います。

|

« 69執事「終わりなき闇」17 | トップページ | 69執事「終わりなき闇」19 »

コメント

こんにちは!!
お久しぶりになってしまいました…

こちらのシリーズは、執事の骸さん雲雀さんと坊ちゃん2人の姿を思い描きながら読ませていただいてます。
あの格好の執事2人はカッコイイだろうなぁ…
ハヤト坊ちゃんもフリルとかプリーツとか似合いそうですvv

暑い毎日が続いてますね。
そしてもうすぐ夏コミ!!!
応援しております。

投稿: あづきもなか | 2009年7月 8日 (水) 11時21分

あづきもなか様
お久しぶりです。
ありがとうございます。
執事姿の2人を見たいですね~
ちなみにオフの表紙用に骸だけは書いてみました。
でも何か違う気もします。。
夏コミ楽しみなんですよvv
頑張ります!!

投稿: 琉雲 | 2009年7月 8日 (水) 16時55分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 69執事「終わりなき闇」17 | トップページ | 69執事「終わりなき闇」19 »

web拍手

  • これでがんばれますので是非お願いします

  • ヒバ獄をポチッと!