光と風の中で 4
獄寺は雲雀にもらった指輪がとても気に入ったらしく
指にはめるとそれを太陽にかざしてみたり、蛍光灯の光の下に持ってきたりしながらしばらくの間眺めていた。
雲雀はその間ソファーにもたれかかって日本茶を飲みながら獄寺のことを意識することもなく眺めていた。
「失礼します」
そこに草壁が姿を現した。
「なぁ、これどう思う?」
獄寺はドアを開けて入ってきた草壁にまず自分の指輪を見せていた。
草壁はそれを見るとチラッと雲雀の顔を見た。
実はこの指輪は草壁が雲雀に頼まれて買ってきたものだったのだ。
「はい、とてもチャーミングです」
雲雀からは
「悪いけど男向けのそれでいてチャーミングな指輪を頼むよ」
という注文だった。
『男向けのチャーミング』と言われ、哲也は大変悩んだ。これまで17年間生きてきてチャーミングなどという言葉とはほど遠い人生だったからだ。
まさか雲雀の口からそんな言葉が飛び出すとは夢にも思っていなかった。
そこで店に行って店員の若い女性に尋ねたところ勧めてくれたのがこの骸骨に蝶が止まっているデザインだったのだ。
「チャーミング?」
獄寺は草壁の顔を不審そうに眺めてから雲雀の顔を見た。
「てめっ、また草壁さんにこれを頼んだだろ」
草壁が使うには不自然な言葉に獄寺はピンときてそう悟った。
「僕が買いに行くはずないじゃない」
まるで人ごとのようにソファーに足を乗せるとそのまま寝る体勢になった雲雀に獄寺は呆れながらクスッと笑った。
「サンキューな」
草壁に向かっていても視線では雲雀を見つめながら獄寺がそう言った。
雲雀は目を閉じている。草壁は持ってきたコーヒーをテーブルに置いて出て行った。
獄寺ニヤニヤと笑いながらもう一度自分の指にはめられた指輪に目を落とした。
「似合ってるよ」
目を閉じたまま雲雀が呟いた。
<つづく>
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読了、お疲れ様でした。
web拍手をありがとうございます。
すごく嬉しいです。
今回はギャグ要素が入ってとても楽しいですvv
雲雀はきっと買い物はしないと思います。
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コメント
こんにちは!
骸骨に蝶!!チャーミングですねww
その指輪をつけて光にかざす獄寺君が、瞼に浮かびました。
草壁さん困っただろうなあ、雲雀さんは獄寺君の反応も想像した上で贈ったんだろうなあ、とか考えながら、楽しく読ませていただきましたww
続きを楽しみにしています!
投稿: あづきもなか | 2009年7月31日 (金) 13時31分
あづきもなか様
こんにちは!!
骸骨に蝶の指輪なら獄寺君に似合いそうな気がしました。
草壁さんは雲雀さんに便利に使われています。
雲雀さんにとって彼はなくてはならない存在です。
はい、注文しておいて雲雀さんは草壁さんがしくじったら咬み殺していました(笑)
ありがとうございます。
投稿: 琉雲 | 2009年7月31日 (金) 22時59分
あづきもなか様、こんばんわです。今日初めてこのサイトを知ったので、みてみたらかなり私にとっての好みなストーリーだったのでコメントさせていただきました!明日も見ようと思っていますのでよろしくお願いします!
投稿: 紅月 | 2009年9月 4日 (金) 23時10分
紅月様
管理人の琉雲と申します。
はじめまして、こんばんは
コメントありがとうございます。
ストーリーお気に召していただき嬉しいです。
総獄受けなのですが大丈夫ですか?
ぜひぜひまた遊びに来てください。
こちらこそよろしくお願いします。
投稿: 琉雲 | 2009年9月 5日 (土) 00時23分